Microsoftは米国時間8月30日、インターネット電話の新興企業Teleoを買収すると発表した。同社はTeleoの技術を利用して、MSN Messengerの機能を拡張する意向だ。
ポータルサイトやインスタントメッセージング(IM)製品を提供する大手企業は最近、インターネット電話の機能に注目している。Googleも23日に、音声機能付きのIMサービス「Google Talk」を公開している。
Microsoftが今回の買収で念頭に置いているのは、Skypeが提供しているようなサービスだ。Teleoは、PCから従来の固定回線に電話をかけられる技術を提供しており、Microsoftの幹部は同社の技術を2005年末までにMSN Messengerに組み込みたいと述べている。
「われわれは、これまでも音声の分野に巨額の投資をしてきた。今後の展開を考えた際に・・・技術を自分たちで開発すべきか、それとも買収すべきかと、社内でも議論した。結局、サービスを迅速に展開するにはTeleoを獲得するのが近道だという結論に達した」と、MSNのコミュニケーションサービス部門のリードプロダクトマネージャーBrooke Richardsonは述べた。
インターネットで最も人気の高いアプリケーションの1つであるIMの分野では、音声サービスが、企業同士の競争を左右する重要な機能となりつつある。こうした音声サービスは、従来の電話に匹敵するまでに進化している。今回の買収も、IMサービスプロバイダが、音声サービスをますます重視するようになっていることの表れである。
VoIP市場はここ数年間で爆発的に成長した。技術に詳しい一部のインターネットユーザーは、数年前からVoIPサービスを利用してきた。また、音声チャットの機能もしばらく前から、ほとんどのIMアプリケーションにオプションとして組み込まれている。
ブロードバンド接続が普及し、VoIPのインフラ技術が改善されたことで、音声通話の品質が格段に向上した。またVonageやSkype、AT&Tが提供するサービスの成長によって、より多くのユーザーがインターネット電話を利用するようになってきた。
Jupiter ResearchのアナリストJoe Laszloは「現在、すべてのIMサービスプロバイダが音声サービスの出番がやってきたと感じていることだろう。IMユーザー同士で音声チャットを楽しめることは素晴らしいことだ。だが、IMプラットフォームの今後の発展を考えるなら、IMサービスプロバイダは、自社サービスと従来の電話回線との接続を考える必要がある」と述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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