Googleに雇用されたことを理由にMicrosoftから提訴されたMicrosoftの元幹部Kai-Fu Leeは、前職での自身の役割について、Microsoftの主張を否定した。
ワシントン州キング郡の上級裁判所が米国時間19日に公開した文書によると、Leeは自分がMicrosoftの中国子会社で働いたことを認めたものの、その一方で、自身がMSNの検索技術に大きく貢献した、またはそのコードを見たというMicrosoftの主張を否認した。
Googleが中国のリサーチセンターの責任者としてLeeを雇い入れたことを受け、Microsoftは7月、LeeがMicrosoftとの1年間の非競争契約に違反したとして、LeeとGoogleを提訴した。この訴えの中でMicrosoftは、LeeがMicrosoftの中国事業において重要な役割を果たし、同社の検索技術の一部の開発を指揮したと主張した。判事はLeeに対し、少なくとも9月までの間は、Microsoftでの業務と競合する仕事にGoogleで従事してはならないという決定を下した。
1週間前に裁判所に提出した書類の中でLeeは、MicrosoftはLeeがワシントンのベルビューの住民であると主張しているが実際はそうで無いと主張し、この裁判の管轄区がワシントンであることへの疑問も呈している。さらに、Microsoftの主張の拠り所となっている雇用契約は、カリフォルニア州法の下では無効であり、また公序に反すると主張する。
Googleはこの裁判の管轄をGoogleの拠点であるカリフォルニア州に戻すよう請求した。カリフォルニア州には非競争契約を禁じる法律がある。
Leeは提出書類の中で、自分が法的効力のある元雇用者との契約義務に違反した、または違反しようとしていることを否定し、また同氏自身または同氏がMicrosoftで率いたグループは、過去3年の間に「MSNインターネット検索サービスに大きな貢献をしていない」と主張した。Leeは、Microsoftの検索エンジンのコードを見たことも無ければそれに関する技術的知識も無く、またMicrosoftのインターネット検索アーキテクチャに関する会議に出席したことも無いと提出書類に記している。
MSNのデスクトップ検索サービスは、Microsoftで彼が率いていたグループによって開発されたという主張もLeeは否定した。MSNデスクトップ検索サービスのユーザーインターフェースやコア検索エンジンは、Microsoftで自身や自身の統率するグループが取り組んだ仕事のどれとも異なるとLeeは説明した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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