アマゾン ジャパンは7月21日、携帯電話サイト用のアソシエイト・プログラムとなる「Amazon モバイル アソシエイト・プログラム」を開始した。
同社は2004年11月に「Amazon モバイル」をリニューアルしている。その後、モバイル経由の売上が急増したことや、モバイルサイトオーナーからAmazon モバイルへのリンクの希望が多数寄せられたことから、今回のサービス開始に至った。同社のアソシエイト・プログラムが携帯サイトに対応したのは、Amazonのグローバルサイトの中でもAmazon.co.jpが初となる。
モバイル向けのアソシエイト・プログラムは、同社のPCサイトにて申し込みが可能だ。報酬体系はPCと同率で、例えば同プログラムのリンクをたどって売れた商品の個数が1〜20個の場合は、売上金額の3.25%が紹介料としてユーザーに報酬が支払われる仕組みだ。21〜100個の場合は支払われる報酬料が3.50%となり、101個〜200個の場合は4.00%となるなど、売上個数が増えるにつれて利率もアップするため、既にPC向けのアソシエイト・プログラムを利用しているユーザーは、携帯サイトを追加登録することでPCサイトと携帯サイトの売り上げを合算し、報酬料率を増加させることも可能だ。つまり、PCを通じたアソシエイト・プログラムの売上個数が560個(報酬料率4.75%)で、携帯を通じた売上個数が50個(同3.50%)の場合、両サイトを合算すると610個の売上となるため、報酬料率は5.00%にアップする。売上レポートは、従来通りPCサイト上にて確認できる。
Amazon モバイル アソシエイト・プログラムでは、PC向けのサービスと同様に、PCの画面上でモバイル用のリンクが作成できる。モバイル用のリンクとして提供されるのは、個別商品へのリンクを画像で表示する「個別商品リンク」、同様のリンクをテキストで表示する「テキストリンク」、特定の商品カテゴリーをAmazon.co.jpのバナーで表示する「バナーリンク」、サイト上にAmazon モバイルの検索ボックスをそのまま設置できる「サーチボックスリンク」の4種類だ。これらのリンクは、PCのメンバー専用ページ「アソシエイト・セントラル」内の「モバイル用リンク作成ツール」にて作成できる。
「ヤマハ☆メロっちゃ!」のアソシエイト・プログラム。ハイライトされている部分がアソシエイトへのリンクとなっている |
アマゾン ジャパンでは既に、携帯電話向けサービスを提供する一部の法人に対し、Amazon モバイル アソシエイト・プログラムを開始している。現在同プログラムを利用している企業は、ヤマハ、マガジンハウス、はてな、リクルートなど約10社。例えば、ヤマハの提供する着信メロディーサイト「ヤマハ☆メロっちゃ!」では、着メロをダウンロードする際に、その曲のCDやDVDが購入できるAmazon モバイルへのリンクを提供している(写真)。また、マガジンハウスのサイトでは同サイトからAmazon モバイルで雑誌が購入できるリンクを採用しており、はてなでは「はてなブログ」のモバイル版にて、商品リンクが利用できるようになっている。
また、同プログラムは紙媒体での利用も想定し、携帯電話で読み取る2次元コードの一種であるQRコードにも対応している。例えば、雑誌の広告などにアソシエイトIDの入ったQRコードを掲載し、そのコードを読み込むことでAmazon モバイルへと読者を誘導できる。すでに日経BPが、雑誌上で書籍の広告にこのQRコードを掲載している。
アマゾン ジャパン シニアマーケティングマネージャーの竹村詠美氏は、同社のアソシエイト・プログラムの登録数が2003年から2004年にかけて1.5倍となったと述べ、モバイルユーザーのニーズに応えたことでさらに同プログラムが成長するだろうとした。同社では、今後も顧客ニーズに対応し、携帯電話向けコンテンツの充実をはじめとしたサービスの向上を目指すとしている。
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