MicrosoftのMSNは、米国時間21日からローカル検索サービスのテスト版を公開する。地図と衛星画像技術を統合した同サービスにより、ユーザーは近所の商店や他の関心のある場所をピンポイントで探せるようになる。
Microsoft会長のBill Gatesが5月に披露した「MSN Virtual Earth」は、位置情報に基づいて検索結果を表示してくれる「Near Me」という検索機能に、新たなツールを追加したものだ。
これらの新しいツールは、特定の街や地域の電話帳や職業別電話帳から得た結果を表示するものとなる。たとえば、「自動車整備」という項目で検索した場合、ユーザーの近所にある整備工場やレッカー移動サービス会社の一覧が表示される。それぞれの検索結果は「Microsoft MapPoint」ウェブサービスの地図上に番号付きのピンとして表示され、またTerraServer-USAが提供する航空写真があれば、それも表示される。
このような地域に密着した情報は、ウェブ利用者にとってオンライン検索をより実用的なものにすると同時に、ふだんは広告と縁遠い小規模な企業からのオンライン広告の獲得にもつながる可能性がある。
アナリストらは、ローカル検索市場は儲けの大きな市場でありながら、比較的未開拓の分野だと述べている。Kelsey Groupの予測によると、特定地域を対象にしたオンライン広告の総売上高は2009年に50億ドルに達し、そのうち34億ドルが検索エンジンからもたらされるという。ちなみに、2004年には同市場の総売上高は6億7000万ドル、そして検索エンジンからの売上は1億6200万ドルだった。
ローカル検索は、特に携帯電話ユーザーにとって便利なサービスだ。これらのユーザーの多くは、クルマや他の交通機関で移動している最中に、道案内や他の情報をその場で見つけようとする。
MSN Virtual Earthは、ライバル各社による新しいローカル検索やマッピングツールの発表に追随するものだ。Googleは、Keyholeの獲得を通して、自社のローカル検索サービスに衛星画像情報を統合している。同社はまた、携帯電話ユーザーが専用に最適化されたウェブサイトを検索できる新しいサービスのテストを先週開始した。同社はさらに、BellSouth、SME GlobalやLeads.comと協力し、きめ細かなローカル検索を提供しようとしている。
Amazon.comの検索部門であるA9.comは、サンフランシスコやニューヨークなどいくつかの都市で、ローカル情報を提供するなかで、小規模な事業者の情報にデジタル画像を追加している。
Yahooは、YellowPages.comを保有するSBC CommunicationsおよびBellSouthと提携している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向 けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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