Brian Ibbottは米国時間19日に、自分で制作している「Coverville」という番組の第100回を配信することになっている。これは、ポッドキャストの未来を真剣に受け止めているアマチュアDJにとって重要な節目となる。
しかし、ポッドキャストを制作するほかのDJたちと同じく、同氏も法律のグレーエリアに片足を入れた状態で運営を続けている。ポッドキャストは、インターネットで配信されるラジオ番組に似たもので、ユーザーはそれをコンピュータやデジタル音楽プレイヤーにダウンロードして聴くことができる。
Ibbottが自分の番組で流しているのは、インディーズレーベルのバンドの曲がほとんどで、同氏は通常これらの著作権保有者から使用に関する許可を受けるようにしている。また、先月にはWarner Bros. Recordsさえ同氏に許可を与えている。ただし、同氏には連絡先を突き止めるだけの時間や人手も足りないため、メジャーレーベルの曲を無許可で公開することもある。
Ibbottが、この手続きの簡略化と合法化のためにRIAA(全米レコード協会)や個々の著作権保有者と話し合いを始めて6カ月が経過した。同氏によると、現在は大手レーベルが耳を傾け始め、ポッドキャストを配信するDJの法的基盤を安定させようという動きが出始めているという。
「RIAAや大手レーベルは何かを準備しているようだ。どのような形になるか私には見当もつかないが、何かに向かって進展があることは間違いない」(Ibbott)
Ibbottをはじめとするポッドキャスト配信者が直面している問題は、著作権法の奇妙な取り決めから生じたものだ。インターネットで音楽を配信する場合、それがストリーム配信なら著作権保有者の許可を得なくても問題ないが、しかし楽曲のダウンロードは認められていない。ポッドキャストのオーディオファイルは、Apple ComputerのiPodのような携帯音楽プレイヤーにダウンロードできるように作られている。そのため、この法律によって、楽曲の利用を考える人々は、違法とされる可能性もある厄介な立場に立たされている。
しかし、それでも急激に人気が高まるポッドキャスティングの勢いは止まらない。
最初のポッドキャスティングが登場してからまだ1年も経っていないが、この新しい試みはブログが紙メディアに与えたのと同じような影響をすでにラジオに与えている。いまでは、コンピュータと安いマイク、それにインターネット回線さえあれば、だれでもこのメディア配信ツールを使えるようになっている。
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