ハリウッドが支援する技術管理団体が、ハイエンドのホームシアターシステムを販売する企業を提訴した。同社の扱う家庭向けDVDジュークボックススシステムが法律に違反していると同団体では主張している。
DVDに含まれるコピー防止技術を所有する「DVD Copy Control Association」(DVD CCA)は、Kaleidescapeという会社がDVDの違法コピーを作る製品を販売していると述べた。これに対し、家電部門で最近いくつかの賞を受賞したこともあるKaleidescapeは、DVD CCAと1年以上にわたって密接に協力してきており、この訴訟を受けて立つと述べた。
Kaleidescapeは、500枚分のDVDコンテンツをホームサーバにアップロードし、後にユーザーがDVDなしでも映画を鑑賞できる高額の家電ネットワークシステムを製造している。しかしDVD CCA側では、それこそまさにContent Scramble System(CSS)というコピー防止技術が阻止しようとした行為だと主張している。
「関連契約やCSSの明確な意図と目的は、DVD映画のような著作権で保護されたコンテンツの違法コピーを阻止することだ。確かに、KaleidescapeはCSSを使用するためのライセンスを取得したが、同社は当該ライセンスやCSSが阻止しようとしたこと、つまり保護されたDVDの大量コピーを可能にするシステムを構築してしまった」と、DVD CCA弁護士のBill Coatsは声明のなかで述べている。
DVD CCAはここ数カ月間、DVDコピー防止規則を遵守していないと考えられるハードウェアを規制する取組みを強化し、数社のチップメーカーを訴えていた。今回のKaleidescapeに対する訴訟は、特に新興のホームシアター市場に法の網をかけることになるかもしれない。
同社は数百本の映画を格納できる大容量のホームムービーサーバを販売しているが、このサーバには家庭内のさまざまな場所からネットワーク経由でアクセスすることが可能で、最大7本の映画に同時に鑑賞できるようになっている。ただし、映画をサーバにアップロードするには、オリジナルのDVDからコンテンツをコピーする必要がある。
同社の製品は決して安くない。160本の映画を格納するベーシックなシステムは、およそ2万7000ドルで販売されていた。
Kaleidescape最高経営責任者(CEO)のMichael Malcolmは、同社がDVD CCAのライセンス条件に基づいて製品を設計したと述べ、製品計画について同グループと何度もやりとりしたと付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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