Sharman Networksが児童ポルノの拡散を阻止できるのであれば、同社は楽曲の違法な共有についても同様の措置を取るべきだ、と音楽業界側の主席弁護士は主張する。
Kazaaのポルノに関する規定には、Sharmanは「児童ポルノやその他のわいせつ文書について断固とした措置を取る」と記載されているほか、同社はユーザーおよびそのユーザーが使用するコンピュータからのKazaaおよびその他のサービスへのアクセスを「永久に禁止」する権利を有すると記されている。音楽業界側の主席弁護士Tony Bannonは、オーストラリアで開かれているKazaaファイル共有システムに対する訴訟の2日目、このように陳述した。
しかしSharman Networksの顧問弁護士Anthony Meagherは、同社は音楽のダウンロードにフィルターをかける立場にはないと反論する。その理由として、現在のフィルタリング技術では、ファイル共有が許可された音楽とそうでない音楽を十分に識別できないことをMeagherは挙げている。
「これまでも違法な音楽ダウンロードにフィルターをかける試みがなされてきたが、いずれも失敗に終わっている。交換しても違法ではないが、フィルタリングの対象となっている言葉を含むコンテンツがフィルターに引っかかってしまうためだ」とMeagherはシドニーの法廷で述べた。
Meagherによると、楽曲ファイルでなくても、関連キーワードを含んでいればフィルターに引っかかってしまうコンテンツがあるという。
音楽業界はこれまでも、Kazaaの利用を禁止するための試みを行ってきたが、今回の訴訟はその最新の試みの1つだ。
Kazaaソフトによって音楽の著作権が侵害されているとして、大手レコード会社のUniversal Music AustraliaやEMI、Sony/BMG、Warner、Festival Mushroomのほか、25の団体や企業が、Sharman Networksとその関係者、関連企業を訴えている。その中には、Brilliant Digital EntertainmentやAltnet、Sharmanの最高経営責任者(CEO)Nikki Hemmingが含まれる。
Meagherが現地時間11月30日に連邦裁判所で行った陳述によると、ファイル共有ソフトKazaaの利用者のうちオーストラリアに住んでいる人の割合はわずか2%だという。「Kazaaユーザーの大半は米国在住者だ。米国では、Kazaaや同様のファイル共有ソフトを配布することは、完全に合法である」とMeagherは指摘する。
Murray Wilcox判事は同日、両当事者に対し、主要な争点を明らかにするよう求めた。
Wilcox判事が裁判中に特に重点を置くよう求めた論点は以下の通り。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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