コンピュータ内のフォルダをきちんと整理しておき、そのなかにファイルを1つずつ片づけていく作業は、非常に几帳面な人以外は面倒に感じるだろう。しかし今回、その作業の大半を代行してくれる新技術が発表された。
Blinkxという新興企業は15日(米国時間)、同社のデスクトップ検索ソフトのバージョン2.0を発表した。ダウンロード可能なこのプログラムの基礎となっているのは「Smart Folders」と呼ばれる技術だ。これは、指定されたトピックに関連するファイルをPC内やWeb上で徹底的に検索する。そして、ユーザーがフォルダを指定したり、いくつかのキーワードを使って興味のあるトピックを入力すると、同ソフトが内容やコンセプトの分析に基づいて、関連する電子メール、音楽、ウェブページ、PDFファイル、テキスト文書を集めるという仕組みになっている。
「文書を1つか2つ追加して、この機能を訓練することもできる。このソフトはそれらを読み、電子メールの本文、添付ファイル、Word文書など、あらゆる関連情報を追加する」とBlinkxのCEO、Mark Opzoomerは説明している。
Blinkxは、大手インターネットポータル全社が注目するデスクトップ検索分野の新興企業だ。一般のPCはごく初歩的な検索機能しか備えていないことから、デスクトップ検索は、ウェブとオペレーティングシステム(OS)の同時検索を可能にし、PCユーザーの利便を図る上で、次代の未開拓分野と目されている。また、デスクトップ検索用のアプリケーションは、ネット検索企業各社にとって、ユーザー確保のためのツールにもなり得る。
AOLやMSN、Yahooはいずれも今後数ヶ月のうちにデスクトップ検索アプリケーションを公開する計画を進めている。またGoogleは先ごろ同社独自のアプリケーションのテストを開始した。
一方、MicrosoftとApple Computerも、それぞれ同様のデスクトップ/ウェブ検索機能を開発しており、いずれもスマートフォルダと呼ばれる技術については触れているものの、まだ発表には至っていない。
Blinkx(本社:サンフランシスコ)は、今年7月に初めての製品を発表した。この無料アプリケーションはPC内にあるファイルのインデックスをつくり、ユーザーが200種類以上のファイルに含まれた情報を見つけられるようにするものだった。この検索技術には、ユーザーが目にしているコンテンツに関連する情報を自動的に見つけ出したり、あるいはリンクを張ったりもする機能が含まれていた。
今回発表になった新バージョンには、「私が見たもの」というフォルダも含まれている。このなかには以前に見たウェブページがキャッシュされている。またP2Pのファイル共有ネットワークを通じてユーザー同士を結ぶ機能も含まれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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