CNET News.comが入手した情報によると、America Onlineがしゃれたデザインに変身したホームページのテストをひっそりと開始したという。再びウェブポータルへの転換を図ろうとする同社の取り組みが、また一歩前進したようだ。
デザインが見直されたAOL.comのテストサイトは、ページをカスタマイズできる機能が目立つレイアウトになっている。サイト内には様々な種類の情報ボックスが配置され、ユーザーはそこでニュースヘッドラインやロードショー中の映画一覧など、好きなコンテンツフィードを選択できるようになっている。
ウェブ検索ボックスはページトップの目立つ位置に配置されており、商用検索リンク専用のエリアもある。AOLではGoogleスポンサー付き検索の検索結果を自社サイトに表示しており、リンクがクリックされた場合に売上の一部をGoogleから受け取っている。AOLの前四半期における有料検索の売上高は、前年同期と比べて3100万ドル増加して7200万ドルに達した。
外観は現行デザインよりもすっきりした印象で、他社ブランドのサイトにリンクするアイコンの数が増えている。トップには電子メールやインスタントメッセージ、ショッピング、ディレクトリサービスといった人気サービスへのリンクが張られたアイコンが並んでいる。カーソルをこれらのアイコンの上に移動させるとドロップダウンメニューが開き、具体的なサービスへのリンクが表示される。「Find It Fast」というアイコンのドロップダウンメニューには小さな検索バーが表示され、道順やレシピ、電話番号を検索できるようになっている。
AOLの広報担当Anne Bentleyは、「(米国時間の)10日夜にベータテストを開始した」と語った。新サイトでのサービス開始時期については、同氏からコメントを得られて
ベータサイトのサービスが開始しても、これを利用できるのはAOLメンバーだけだ。しかし、Bentleyによると、同社ではメンバー以外の人のために、プロモーション用サイトを用意するという。Time Warnerの経営陣はこれまで、AOL.comをより幅広いウェブユーザーにとって魅力的なものにしていく意向であることを示唆してきた。
今回のAOL.comのデザイン見直しを機に、同社はウェブポータルゲーム市場に参入する。ここ数年、AOLはYahooやMSNに対抗するため、ウェブポータルビジネスの強化を繰り返してきた。しかし、AOLではリソースの大半をダイヤルアップ接続サービスにつぎ込んできたため、これらの取り組みはどれも軌道に乗らなかった。
しかし、ブロードバンドサービスや他社の安いISPに切り替える利用者が増加したため、同社のコアサービスであったダイヤルアップの利用者数は、2年間で300万人以上減少した。こうした事態を受けて同社では現在、ウェブに活路を見いだそうとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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