カリフォルニア州の判事が、マルチメディア用チップのメーカーに対し、DVD複製用の機器に搭載されていた製品の販売差し止めを命じた。
米国映画協会(MPAA)は米国時間26日、カリフォルニア州フリーモントに本社を置くESS Technology製のチップが、DVDの複製を可能にする機器の内部で発見されたことを明らかにした。ロサンゼルス郡上級裁判所のMaureen Duffy-Lewis判事は23日、同メーカーに対し、同種の製品を製造するデバイスメーカー全社へのチップ販売を禁止する命令を下していた。
MPAAの技術担当主任弁護士、Dan Robbinsは声明のなかで、「無認可メーカーへのチップ販売により、ESSは実質的に大規模な著作権侵害行為を可能にしていた」と述べた。
今回の裁判は、DVDディスクのコピー保護機能を外す非合法ソフトが広く普及するなかで、市場とインターネットからDVD複製技術を締め出すためにハリウッドが続けている戦いの一部である。
MPAAは今年初め、オンラインおよびCompUSAなどの小売店で100万本近くを販売した321 StudiosのDVD X Copyの販売差し止めに成功している。同協会は以前にも、DVDの暗号技術を解読するDeCSSの配付差し止めを求めて訴訟を起こしたことがある。
DVDプレイヤーを製造するハードウェアメーカーが、DVDに格納された情報を解読するためには、DVD Copy Control Associationというハリウッドの技術管理団体から許可を得る必要がある。同団体では、ESSの顧客は許可を得ていないとしているが、ただし顧客の社名は明らかにしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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