全米レコード協会(RIAA)は米国時間22日、音楽ファイル交換ユーザー482人を相手取り、新たな訴訟を開始した。
RIAAが以前に起こした訴訟と同じく、今回も被告の身元を特定しないまま提訴する「John Doe」訴訟となった。各個人の身元は、法廷での事実確認の課程を通じて明らかにされると見られている。
RIAAによると、オンラインでの音楽ファイル交換の疑いで訴えられた個人ユーザーの数は、今回の提訴の分をあわせると、米国だけでも3429人に達するという。
「われわれが、自らの有する権利を行使し、またデジタル音楽の将来を奪うかわりに、創造的なプロセスを支持するようなやり方で、ファンがデジタル音楽を楽しめるよう確実を期すことが、これまでになく重要になっている」と、RIAAの法律顧問を務めるSteven Marksは語った。「オンライン市場は、われわれがこのキャンペーンを開始して以来、急激に変化した」(Marks)
RIAAは1年前、個人の音楽ファイル交換ユーザーを相手に法的なキャンペーンを開始したが、RIAAのこの取り組みにより、ファイル交換は潜在的な違法行為であるという認識が一般に浸透した。だが、音楽ファイル交換全体へのインパクトはまだ明らかではない。
アナリストによると、現在最も人気のあるファイル交換ネットワーク「Kazaa」のユーザー数は、季節的な変動を考慮しても、この1年でいくらか減少しているという。
一方、Kazaaの新たなライバルであるeDonkeyをはじめとする他のオンラインネットワークの人気は、実質的に成長している。
だが、この分野の動向に詳しい関係者によると、ファイル交換ユーザーは一連の訴訟をはっきり認識しているという。
「この訴訟により、いくつかの大きな影響があった」とOverpeerのCEO、Marc Morgensternはいう。同社では、著作権保有者の作品を保護するために、ファイル交換ネットワークに偽造音楽ファイルを紛れ込ませるサービスを行っている。「その1つは、ファイルをアップロードするユーザーは減っており、ダウンロードするユーザーが増えていることで、もう1つは、ユーザーの多くが(Kazaaから)他のネットワークに移動している、ということだ」(Morgenstern)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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