国内オーディオ機器メーカー8社による音楽配信サービスAny Musicが5月20日から始まる。この新サービス開始を記念して、エニーミュージックが5月18日、お披露目パーティを開催した。
エニーミュージックはオンキヨー、ケンウッド、シャープ、ソニー、ディーアンドエムホールディングス、パイオニア、日本ビクター、ヤマハの8社が出資して設立した。インターネットを介してオーディオ機器に直接音楽配信を行う点が特徴だ。
会場ではAny Musicのサービス概要が紹介されるとともに、20日以降に順次発売される予定のエニーミュージック対応オーディオが4機種展示された。
ソニーのAny Music対応機器「NAS-A1」 |
楽曲を提供するレーベルゲート代表取締役社長の高堂学氏によると、現時点で約3万8000曲がダウンロード可能。「夏までには10万曲になりそうだ」(同氏)という。価格はシングルが158円から、アルバムが1050円からとなっている。ただし、Any Musicの利用には別途初回登録手数料315円と月額利用料315円(いずれも税込)が必要になる。ほかにもFMでオンエアされた画曲情報を閲覧したり、CDをオンラインで購入したりすることが可能だ。
米国ではApple Computerの提供しているiTunes Music Storeが人気を集めており、販売楽曲数は累計で7000万曲を超えたとされている。しかし国内の音楽配信サービスはあまり広がっていないのが現状だ。
この点について高堂氏は、「国内ではユーザーの利便性より著作権保護を重視したために普及が遅れたという人がいる。しかし、著作権を守るのは当然だ。米国と日本では状況が異なるため、著作権保護をゆるめれば楽曲が売れるかといえば、そうでもない」と力説する。
「日本ではCDレンタルが普及しており、MDやCDにコピーする人が多い。しかし米国ではCDレンタルがなく、シングル市場もない。そのため1曲ずつ手軽に買えるメリットが大きかった」(高堂氏)
さらにレーベルゲートは国内のレコード会社18社が出資した企業であることを強調し、「日本では音楽産業が自分たちで音楽配信市場を育てようとしている」と説明。米国との違いを強調した。
会場ではソニー、ケンウッド、パイオニア、シャープの4社がAny Music対応のオーディオセットを展示していた。基本仕様はエニーミュージックが策定しており、HDDの容量なども決まっているという。このため、各社はデザインや音質、ネットワーク機能の付加サービスなどで差別化を図っていた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」