米司法省は22日(米国時間)、インターネット上での海賊版の配布を行っているとされるグループを狙った国際的な一掃作戦を実施したと発表した。
「Operation Fastlink」と名付けられたこの一掃作戦では、米国27州および10カ国であわせて120件の捜査を実施。職員が押収した200台のコンピュータのうち30台はストレージや配信サーバとして使われていたものと見られ、最新の映画や音楽など著作権で保護された作品が何千本も含まれていた。
司法省では、押収した著作権のある作品の価値総額を5000万ドルと見積もっている。
米司法長官John Ashcroftは発表した声明のなかで、「我々は過去24時間にわたり、諸外国の法執行機関と密接に協力しながら、インターネットを使って国際的な海賊版の流通を行うグループの核心部分に攻撃を加えるために、積極的な活動を行った」と述べている。
この作戦では「warez」という特定のグループがターゲットとされた。同グループには、コンピュータソフトやゲーム、映画、音楽の海賊版をインターネット上で配布した疑いがかけられている。warezのメンバーはセキュアなサーバ経由で「特定のクライアント」に作品を配信しており、こうしたファイルが最終的にIRCネットワークやPtoPファイル共有サービスに流出している、と司法省は述べている。
Fastlinkは、warez一味とされるグループを取り締まるため、世界中の法執行機関が行った最新のキャンペーンだ。2001年には司法省が諸外国の関係機関の協力を得て、「DrinkOrDie」というグループに2日間にわたって家宅捜索を行い、コンピュータを押収している。
司法省によると、Fastlinkは、FairlightやKalisto、Echelon、Class、Project Xなどwarez一味とされる複数のグループをターゲットとしたものだという。捜査は、米国やベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、ハンガリー、イスラエル、オランダ、シンガポール、スウェーデン、英国、北アイルランドで行なわれた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」