ソニーは、非常に競争の激しい音楽ダウンロード市場に進出し、ITと家電の融合が進むブロードバンドの世界で中心的存在になることを望んでいる。
同社は17日(現地時間)、いくつものデジタル音楽機器やサービスを発表したが、これによりますます普及が進み、利用者が増加しているブロードバンドネットワークを活かしたい考えだ。
ソニーは、「Connect」という音楽配信サービスでダウンロード市場に参入することを計画している。同社はこのサービスで、主要レーベルや独立系レーベルの楽曲を合わせて30万曲以上取り揃え、1曲あたり約99ユーロセントで提供するという。英国、フランス、ドイツでは、6月よりこのサービスが開始になる。
「我々は、各国のユーザーに合わせて独自の曲目を取り揃え、インターナショナルなアーティストだけでなく、数多くの国内アーティストの作品も提供していく」と、Sony Network Services Europeのシニアバイスプレジデント、Robert Ashcroftは説明している。ソニーによると、ヨーロッパでは200万以上のソニー製品がConnectと互換性を持つという。なお、このサービスで提供される楽曲が、他の携帯デバイスにもダウンロードできるのかどうかは、現時点では明らかにされていない。
音楽ダウンロード市場は競争が激化しており、ソニーはAppleやVirgin、Coca-Cola、Starbucksなどから、いまや合法的となったNapsterまで、さまざまな企業と競争しなければならないだろう。同社には、5大音楽レーベルの1つであるという強みがすでにあるが、ただし同社の野望は単なる音楽配信には留まらないようだ。
「音楽は最初の一歩に過ぎない。他のサービスもその後に続けて開始し、ユーザーにほぼ無限のデジタルコンテンツを提供していく」と、ソニーの社長兼最高執行責任者(COO)、安藤国威氏は述べている。
安藤氏は、大勢の聴衆が詰めかけた記者会見の席上で、デジタルのオーディオ・ビデオコンテンツの市場は「爆発的に拡大」しており、高速インターネットサービスの普及がますます加速していることから、現在はIT業界にとって特にエキサイティングな時代だと述べた。
「これはブロードバンドを通じた新たな融合の幕開けだ」と安藤氏は述べ、非常に重要な変化が職場よりもむしろ家庭で起こっていると指摘した。「ブロードバンドは消費者のライフスタイルを変化させ、新たな興奮と喜びを提供している」(安藤氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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