RIAA(全米レコード協会)は3日(米国時間)、著作権で保護されている楽曲をオンラインで交換しているファイル交換者に対して法的責任を追及する動きの中で、新たに41人を提訴したことを明らかにした。
このRIAAのコンピュータユーザに対する提訴は、9月初めから数えて3回目になり、これまでに提訴された人は総計382人にのぼる。同協会はまた、ファイル交換の疑いのある新たな90人に対し、和解に合意しなければ次なる提訴の対象となることを通告する書簡を送ったと述べている。
RIAAは、個人のファイル交換者に対して法的責任を問う動きについて、著作権で保護された楽曲をオンラインで交換するのは違法とする考えを強調している。それにもかかわらず、この動きは音楽業界に対する批判を増幅させ、論争を引き起こす結果となった。
しかし、同協会は、この方策は教育的な意味で成功しているという。同協会が米Peter D. Hart Research Associatesに依頼した調査によれば、インターネットで他のユーザが楽曲を無料でダウンロードできるようにすることは違法であることを、現在は64%のユーザが理解しているという。2002年の11月には、この割合は37%だった。
この調査結果は、ユーザの反応の中でも極端な部分にすぎないかもしれない。実際には、アーティストの中には現在もユーザに楽曲を無料でダウンロードできる権限を与えている者もあり、多くのファイル交換ソフトウェアメーカはそうしたインディーズのミュージシャンやレーベルからの支持を取り付けようとしてきた。
RIAAは3日に出した声明の中で、これまでに告発したファイル交換者220人と和解に達したと述べた。この220人には、既に提訴された者や、これから提訴されると知らされた者、契約しているインターネットサービスプロバイダからRIAAがアカウントに疑いを持っていることを通告された者などが含まれている。しかし、まだ標的となっていないファイル交換ユーザーはたくさんいる。
情報筋の話では、典型的な和解の場合、平均するとおよそ3000ドルをRIAAに支払うという項目が合意内容に含まれているという。
また、法的措置を免除するために同協会が提示した「Clean Slate(白紙撤回)」プログラムに、これまで1054人が申請を出したとRIAAは述べている。同協会はこのプログラムで、ファイル交換プログラムからダウンロードした著作権で保護されているファイル全てを消去し、また、今後ファイル交換プログラムを使って楽曲を検索しないことを誓約したユーザについては、これまでの行為に対して法的責任を追及しないと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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