デジタルメディアサービスを提供する米RealNetworksが、料金を支払って同社の音楽配信サービスを利用している加入者の正確な数を公表している。
四半期決算報告の一環として同社が明らかにしたところによると、同社は有料サービス加入者を25万人以上獲得しているという。この数字には、1カ月10ドルで同社の音楽カタログに無制限にアクセスできるRhapsody音楽サービスと、これより6ドル安いRealNetworksウェブラジオサービスが含まれている。
これは、経営難に苦しむレコード会社が、瀕死の体を押しても即座に参入を決断するような数値ではない。だが、米Apple ComputerのiTunesといった1曲単位で販売するモデルの方が注目される一方で、音楽のサブスクリプションモデルも徐々に浸透しつつあることを示す兆候といえる。しかも、その勢いには弾みがつきつつあるようだ。RealNetworksのバイスプレジデント、Shawn Ryanによると、加入者総数は前の四半期から46%増加しているという。
オンライン販売の音楽に対する支出額の増加は、複数の方面で見受けられる。これにはレコードレーベルやアーチストが承認したサービスの急成長もあるが、いっぽうで全米レコード協会(RIAA) がファイルをオンラインでダウンロードできるようにした数百人の個人を相手取った訴訟を起こすなど、著作権侵害対策を進めるレコード業界の取り締まりが厳しさを増したという背景もある。
RealNetworksのRhapsody加入者数のほかにも、複数の企業からさまざまな数字が徐々に伝えられてきている。1億曲の販売をiTunesミュージックストアの目標に掲げたAppleは、iTune for Windowsによるサービス開始から3日でWindowsユーザーに100万曲を販売したという。
米Musicmatchも先に、同社のネットラジオサービスには15万人以上の有料サービス加入者がいると発表していた。また、同社も1曲単位で販売する自社独自の音楽ダウンロードサービスを先日立ち上げた。そして、ニューヨークに本社を置く投資グループに先日売却されたEmusicにも7万人以上の有料サービス加入者がいる。CDライティングソフトウェア会社のRoxioが運営するNapsterは、独自の定期利用ダウンロードサービスを米国時間30日に立ち上げる。
Ryanによると、RealNetworksが前四半期に加入者数を伸ばしたのは、Real.comウェブサイトやBest Buyの小売店舗を通じて認知度を一気に高めたRhapsodyのフルサービスへの加入者増加が大きく影響しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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