米ヤフーメッセンジャー、サードパーティ製IM互換ソフトを閉め出す

 米Yahooは、サードパーティが自社サービスに便乗するのを規制する計画の一環として、米Cerulean StudioのTrillionソフトウェアと自社のインスタントメッセージングソフトとのメッセージのやりとりを遮断し始めた。

 米国時間25日に、TrillianユーザーからYahoo Messengerとの接続ができないとの問い合わせが入り始めた。これに関して、Yahooの広報担当者は26日朝、TrillianユーザーがYahoo Messengerにアクセスできなくなったのは、同社により最近導入された方針の結果であることを認めた。

 Yahooは先週、Yahoo Messengerの旧バージョンを利用しているユーザーに最新バージョンにアップグレードするよう求めると発表していた。このアップグレードと同時に、YahooはTrillianのような外部のIMサービスからのアクセスを遮断すると述べていた。そして、Yahooは24日を強制的なアップグレードの最終期限とし、この後はTrillianを遮断すると予告していた。

 Trillianのウェブサイトには、「Yahooに自動接続しようとした際に、システムがクラッシュするかパスワードが無効になる問題」についての、ユーザーに向けた告知が掲載されている。また、複数のTrillianユーザーが、Yahooに接続した際にメンバーリストが見られないという問題を報告してきている。

 「TrillianとYahoo Messengerとの間で現在生じている(両社がうまく接続できないという)問題は、Yahooが最近実施したプロトコルのアップグレードによって引き起こされたものだ。我々は、現在この問題を解決すべく全力で取り組んでおり、さらに情報が分かり次第ウェブサイトで知らせていく」と、Ceruleanの共同創立者であるScott Werndorferは述べた。

  Ceruleanの開発したTrillianは、1つのインターフェースからさまざまなIMクライアントを利用できるようにするもので、ユーザーはAOL Instant MessengerやMSN Messenger、Yahoo Messengerなど様々なサービスのメンバーリストを見ることができ、また各メンバーとIMのテキストメッセージを交換することが可能になっている。

 Trillianの人気が高まっている背景には、大手各社の提供するIMサービスが相互にメッセージをやりとりできないという問題がある。この点を解決するために、現在ユーザーは別々のコミュニティにいる人とコミュニケーションを取るために、自分のPC上で同時に複数のIMサービスを使っている。各ネットワークが閉じられた状態にあるおかげで、現在のリーダーであるAOLが大きな市場シェアを維持するいっぽうで、ライバルのMSNやYahooでも一定のユーザーを集めて繁栄している。だが、Trillianは各社の提供するクライアントソフトの相違を取り去り、ユーザーが独自のインターフェイスを通じて各IMとメッセージをやりとりできるようにしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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