広告型検索サービスの米Overture Servicesは、次の標的に狙いを定め、これを攻略しようとしている。その標的とは、ローカル広告市場だ。
同社は、ユーザーがキーワードと都市名や州名、住所、郵便番号を入力すると、その近辺にある企業についての一般検索結果と有料広告を提示する、ローカル検索サービスをテスト中だ。このデモ版ウェブサイトが先週公開された。このローカル広告は、Overtureが買収した検索サービス、Altavistaにも統合される。
Overtureは、このサービスを第4四半期に始動する予定だ、と同社広報Jim Olsonは述べている。Overtureは今年中に、米Yahooに17億ドルで買収される。
Overtureにとってローカル広告は、売上のチャンスを増やし、最大のライバルである米Googleと競争するための戦略の1つ。Overtureでは、ローカル検索のウェブ広告は、2008年までに10億ドルの市場に成長すると予測している。しかしこれは、成果報酬型の検索市場全体での150億ドルという数字からみればごくわずかだ。同社は、すでに文脈ベースの広告サービスを開始しており、現在は、今年中にリリース予定の、広告型検索の効果分析ツールセットを準備中だ。
いっぽう、Googleは地域検索広告技術を開発しているとは述べていないが、情報筋によると、同社は検索結果をユーザーの所在地に合わせる、パーソナライズ検索に取り組んでいるという。Googleではすでに、ユーザーがキーワードと住所や郵便番号を入力すると、その地域についての検索結果を返すサービスを行なっているが、ローカル広告との統合はなされていない。
またGoogleは、ローカル検索広告に進出するための提携を行っている。同社は7月半ばに、電話帳会社のSwitchboardと提携したが、これは大手検索会社が結んだローカル広告契約としては初のものだ。Switchboardは、Googleのテキストベースの広告サービスAdSenseに、特定のページ向けに広告を行なうライセンスを提供した。たとえば、ある地域のトラットリアを検索した結果のページに、全米のピザチェーンの広告が表示されるといった形だ。
Overtureは、同社のローカル検索サービスを、広告型検索サービスの広告主9万5000社の広告を使ってテストしている、とOslonは述べている。このサービスでは、広告主は関連するキーワードの検索結果へのリンク掲載に入札する。入札額が最も多い広告主は、関連する検索結果ページの、スポンサー検索結果リストのトップに表示される。広告主は、ユーザーがリンクをクリックした場合にだけ料金を支払う仕組みだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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