Microsoftは2005年に、企業向けソフトウェアとオンラインサービスの一体化に向けた取り組みの一環として、Windowsおよび開発者向けツール部門と、MSNグループを統合した。現在、その統合された部門では、Liveブランドのホスト型サービスを開発しており、その中には、従来のソフトウェアを補完する目的のものもある。
「『software plus a service』と『software as a service』の違いは、ユーザーがクライアント環境の力を利用したがるか否かという点だ」とBallmer氏は語る。「今日提供されているいくつかのインターネットサービスを見ると、その全てが、クライアントの力を利用している・・・AJAXもクライアントの力を利用しているし、われわれやが提供するインスタントメッセージングもそうだ。YahooやGoogleのサービスだってクライアントを利用している」(同氏)
Ballmer氏によると、このサービスの推進やその他の取り組みについて、Microsoftは常に1番早いとは限らないが、持続的に行っているという。
「われわれは一度口にくわえた骨を落とすような、中途半端なことはしたくない。われわれは1番にはならないかもしれないが、ひたすら努力を続ける・・・検索についても同じだ・・・この分野のわれわれの取り組みはもはや誰にも止められない」(Ballmer氏)
Ballmer氏は、セキュリティこそMicrosoftの最優先事項だと繰り返し述べ、さらにVista発売までの長い道のりに関する質問にも応じた。また同氏は、Windowsを基礎から考え直す過程で革新性と統合性がいかに要求されたかについても言及した。Microsoftは、この取り組みを行う中で、若干の技術的混乱に直面したという。
GartnerのSmith氏は、Microsoftのデジタル音楽プレーヤーZuneについて、(Microsoftは)第三者の参加を促すエコシステムを運営する戦略から、AppleがiTunes Music StoreやiPodで採用したシステム、すなわち、1つのベンダーに支配された、完全に閉ざされたシステムを模倣するかのような戦略にシフトしたと指摘した。
これに対しBallmer氏は、閉ざされたアプローチというのは良い発想ではないが、一方で大いに開かれたエクスペリエンスも多くの混乱を伴う場合があると述べた。同氏は、Zuneを中心に形成される可能性のあるエコシステムの一例として、Microsoftの家庭用ゲーム機「Xbox」(のエコシステム)を挙げた。Xboxのエコシステムでは、サードパーティはアドオン製品の開発が可能だが、Microsoftが監視や認証を行っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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