ネットワーキング企業のCisco Systemsは米国時間5月12日、次世代IPネットワークでクラウドサービスの提供を目指す通信事業者に向けて、データセンターツールのパッケージ「Unified Service Delivery」を発表した。
同パッケージは、Ciscoの既存技術「Unified Computing System」に、「Nexus 7000」スイッチ(データセンターに最適化された「CRS-1」ルータのアップデート版)と次世代IP製品を組み合わせている。
Ciscoによると、これらの組み合わせが、動画の配信とデータサービスの提供を効率化し、あらゆる場所にビジネスアプリケーションを配信する基礎を築くことになるという。
Ciscoのサービスプロバイダルーティング技術グループのゼネラルマネージャーを務めるKelly Ahuja氏は、声明の中でこう述べた。「データセンターと次世代IPネットワークの統合は自然な発展だ。ネットワーキングの進化にとどまらず、革新的なサービスプロバイダの基盤も構築し、収益を生むクラウドベースの新サービスの提供に向けてネットワークを最適化することになる」
新しいCRS(Carrier Routing System)-1は、10Gバイトのモジュール2基と40Gバイトのフォワーディングプロセッサを統合し、データセンターから次世代IPネットワーク経由で仮想化を処理する。Deliveryパッケージに採用されたCRS-1モジュールにより、プロバイダはサービス単位や顧客単位でトラフィックとネットワーク運用を仮想化できるようになる、とCiscoは述べた。
Ciscoによると、Unified Service Deliveryパッケージを利用すれば、「従来型の」データセンターに比べ電力効率が向上し、経費も削減できるという。
今回発表されたパッケージの基盤となるCiscoのUnified Computing Systemは、同社が2009年3月に打ち出した次世代データセンター向けのグランドプランだ。同システムの中核にあるのは、データセンター向けに単一の凝集された「アーキテクチャ」(または製品群とサービス群のセット)を提供するというアイデアだ。Ciscoは自社製のブレードサーバに、コンピューティング、ネットワーキング、仮想化、ストレージアクセス管理コンポーネントを統合している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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