ラスベガス発--MIX‘09のカンファレンスで壇上に登場した、Microsoftの開発者部門バイスプレジデントであるScott Guthrie氏は、デザイン面での同社の取り組みに重きが置かれた前半ステージの後、技術面での新発表へと、速やかに講演の趣を変えた。
いくつかの異なるウェブツールの発表の後、「Silverlight」および「Silverlight 3」の話題に移った。Guthrie氏は、現在までに、Silverlightのインストール数は3億5000万に達しており、Microsoftは、Silverlightをターゲットとする開発者が、いまや30万人に上っていると確信していることを明らかにした。
Silverlight 3の新機能として、(WindowsとMacの双方で)コンピュータのグラフィックスプロセッサを活用して動画のハードウェアアクセラレーションの提供が可能になった点が挙げられる。Microsoftは米国時間3月18日、Silverlight 3のベータ版を正式に発表した。
NBCのPerkins Miller氏も壇上に登場し、NBCネットワークが、バンクーバーで2010年に開催される冬季オリンピックでは、720pの高解像度(HD)ストリーミングビデオの配信に、MicrosoftのSilverlightが採用される予定であるとの発表を行った。Silverlightを活用することで、配信されるライブのテレビ放送の一時停止や巻き戻しなども可能になると、Miller氏は述べた。
新たなSilverlight 3の正式リリース発表に先立ち、Guthrie氏は、Netflixのウェブエンジニアリング部門バイスプレジデントであるKevin McEntee氏も壇上に招いた。McEntee氏は、およそ1年前にNetflixが、Macや(Intenet Explorer以外の)他のブラウザのサポートを追加するため、Silverlightの採用を検討し始めたことに注意を引いた。
「Netflixの映画ストリーミングの視聴を希望するユーザーのうち、20%の人々は、Mac OSやFirefoxがサポート外であるため、視聴することができずにいた」と、McEntee氏は述べている。結局のところ、Netflixは、単一のプレーヤーで複数のブラウザやOSがサポートされていることを理由に、ストリーミングプレーヤーにSilverlightを全面採用することに決定した。
McEntee氏は、他の利点として、プレーヤーのアップデートの度に、新たなインストーラが不要になったという事実に言及している。過去には、プレーヤーのアップデートが行われる度に、Netflixのアプリケーションを再インストールすることが求められ、20%のユーザーがこれに対応できなかったか、対応を望まなかったと思われる。それゆえに、Netflixは、アップデートの提供を年1回に限り、革新性を阻害されるという弊害があった。
「われわれは2週間ごとに新たなものに挑戦する姿勢を貫いている」と、McEntee氏は語った。
Microsoftは、他の新たな発表製品として、ウェブデザイナーが、クラウドサービスを利用することで、たとえ他のプラットフォーム上のブラウザであったとしても、さまざまなブラウザ上で、どのように作成ページが閲覧されることになるかのチェックが行える、「SuperPreview」機能を搭載した「Expression」ウェブツールの新バージョンをリリースしている。さらに、Microsoftは、IE6、IE7、IE8の3つのバージョンで、どのようにウェブページのレンダリングが行われるのかを比較可能な、SuperPreviewのスタンドアローン製品の無料提供を発表した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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