Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は、ロンドンに集った聴衆に対して、同氏が「Windows Cloud」と呼ぶ、インターネットベースのアプリケーション向けの新開発環境を、Microsoftが10月に披露する予定であることを明らかにした。
Windows Cloudという名称(製品の正式名称となるかどうかは不明である)は新しいものの、すでにMicrosoftに対しては、10月末に開催予定の「Professional Developer Conference」(PDC)において、クラウドベースの開発者プラットフォームの発表を行うのではないかとの期待が高まっていた。IDG News Serviceが、米国時間10月1日に報じた、今回のBallmer氏のコメントは、クラウドベースの開発者プラットフォームに関する一連の発言の中でも、最新のものとなる。当初、Ballmer氏は、先週のChurchill Clubでの講演にて、Amazonの「EC2」のライバルとしてうわさされている「Red Dog」に関する質問を浴びせられていた。
Ballmer氏は、Red Dogについてコメントするのは拒否したものの、MicrosoftはPDCにおいて、もっと多くの詳細を明らかにする予定であると明言した。また、Ballmer氏は、Red Dogおよび他のクラウドコンピューティングプロジェクトが、開発者の間で、特にウェブ開発者の間で繰り広げられている戦いに勝利する上でも、大きなカギを握ることになると語っている。
Ballmer氏は「PDCが終わる頃には、多くの開発者の想像を掻き立て、興味を引く形で、クラウドコンピューティングについての報道がなされているだろう」と述べた。
2008年に入って、Microsoftは、コンシューマー向けに「Live Mesh」プロジェクトを発表したが、10月のPDCでは、開発者が、独自にLive Mesh対応のアプリケーションを作成できるように、ツールなども発表される予定であることを明らかにした。このところMicrosoftの経営陣は、PDCにて、同社のクラウドベースの戦略を、より幅広く公開していく方針すら示唆している。
Ballmer氏は、今回のロンドンでの講演で、MicrosoftがOfficeドキュメントを、ウェブ上で「手軽に編集」可能にする予定であると語ったことも、IDGは伝えている。
「今この件について明らかにできるのは、これだけである。さもなければ、この1カ月で次々と大発表を続けることができなくなってしまう」とまで、Ballmer氏は述べたようだ。
現在、Microsoftの「Office Live Workspace」では、オンラインストレージ機能が提供され、Officeドキュメントの閲覧が可能だが、「Google Docs」や他のオンラインサービスが提供しているような編集機能は用意されていない。
一連のBallmer氏の発言に関し、Microsoftの関係者にコメントを求めたものの、すぐには回答が得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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