手に触れる物すべてを黄金に変える力を持つとされる、ギリシャ神話のミダス王のアプローチとは少し異なるものの、Microsoftの会長であるBill Gates氏は、われわれが手で触れる物すべてをコンピュータに変えたいと願っている。
ワシントン州レドモンドで開催されたCEO Summitに集まる大勢の人々を前にして、Gates氏は、一般家庭やオフィスの壁面をコンピュータにしてしまうとされるプロトタイプ技術を公開した。
Microsoftの「Surface」コンピュータが、現在は約1万ドルで出荷されているものの、Gates氏は、新たなプロトタイプ技術を採用するハードウェア製造コストが、それほど高くなることはないと述べた。今後数年以内に、新製品が一般ユーザーの手に行き渡る可能性もある。
Gates氏は「これは確かに、あらゆる場所に浸透していくだろうと予想している。あらゆる場所にとは、各ユーザーのオフィスであれ、家であれ、リビングルームであれ、まさに至る所にという意味である」と語った。
Gates氏が米国時間5月14日に公開したのは、「TouchWall」と呼ばれる、4フィート(約1.2m)×6フィート(約1.8m)のプロトタイプ製品。プレゼンテーションが、PowerPointで可能な一種の機械的なスライドショーとは異なったものとなるとのアイデアは、筆者にとって魅力的に感じられた。
TouchWallと共に、Gates氏は「Plex」として知られる搭載ソフトウェアも公開した。TouchWall本体には、タッチインプットを認識する赤外線およびレーザー技術が採用されていることを、Microsoftは明らかにしている。
Gates氏は演説の中で、なぜTouchWallが、まだプロトタイプ段階にあるのかを示すことにもなった。
「いつでも近づいて触れるだけで、このソフトウェアは認識してくれる」と述べながら、Gates氏は、(TouchWallで)デモを開始しようとした。だが、何も起こらなかったため、Gates氏は「理論的には」との修飾語句を加えざるを得なかった。
TouchWallのスクリーンは、数分後に再び反応するようになった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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