カリフォルニア州バーリンゲーム発--ユーザーがデジタル写真を簡単に管理できるようにすることは、Microsoftが「Windows Vista」を開発した目的の1つだ。そして現在、使用感をさらに改善するためのソフトウェアのベータ版がリリースされている。
MicrosoftのWindows Product Management部門コーポレートバイスプレジデント、Mike Nash氏は、InfoTrendsが主催する年次会議「Digital Imaging '07 Conference」の基調講演で米国時間9月19日、「Windows XP」の写真管理機能には、改善の余地が多く残っていると語った。不満の声の一部を挙げてみると、編集、アーカイブ、検索、タグ、画像編集の機能がXPに欠けているとか、よりハイエンドだが未処理の「生」写真をサポートできない、パソコンへの画像転送が「遅くて扱いにくい」、さらには「色の管理はどう甘く評価しても不十分としか言えない」といったものになる。
Windows Vistaはこれらの不満を解消するように設計されていると、Nash氏は語った。しかし、9月初めからベータ版の公開テストに入った「Windows Live」の最新ソフトウェアは、パソコンがそれ自体でできる部分と、インターネットでできる部分を通じて、写真管理機能のさらなる拡張を目指している。
「ライブサービスという概念は、Microsoftの戦略における重要な部分だ。コアなOSとこれらのオンラインサービスの組みあわせによって、Windows Vistaはその真価を発揮するというのがわれわれの考え方だ」(Nash氏)
もちろん、開発にあたってはXPだけがVistaの比較対照ではない。Appleの「Mac OS X」には写真管理しやすい多くの機能がすでに組み込まれている。
Windows上級製品マネージャのDave Block氏は、Windows Liveの写真関連コンポーネントを披露した。「Windows Live Photo Gallery」は画像をよりシャープにし、画像の色彩の明暗度がわかるヒストグラムを表示する機能を加えることで「Windows Vista Photo Gallery」を改善している。
同ソフトウェアにはまた、ブログを編集したり写真を共有するためのオンラインサイト「Windows Live Spaces」へ、クリック2回で写真をアップロードできる機能が追加されている。ただし、FlickrやShutterflyといった他の写真共有サイトへエクスポートする機能は構想に含まれていないと、Block氏は語っている。
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