一方、Current AnalysisのリサーチディレクターSamir Bhavnani氏は、XPに対するニーズのほとんどが小規模企業から寄せられたものであり、個人消費者からの要望は少ないと述べる。
「Vistaにアップグレードすることを拒絶しているわけではなく、今はまだいいというだけのことである。XPであればちゃんと動作することが、分かっているのだ」(Bhavnani氏)
問題は、XPを求めるユーザーがどれくらいいるかではなく、VistaがPC市場全体に影響を及ぼしているのか、である。
GartnerはPCの売り上げに関するデータを今週発表した際、Vistaの発売について、「第1四半期に世界の出荷需要に及ぼした影響は非常に限定的」だったと述べた。
Bhavnani氏は、Vistaの売れ行きがパッとしない原因の一端は、マーケティング不足にあると述べ、VistaよりもAppleの広告を目にする機会の方が多いと述べた。
「(Vistaの販売は)とても緩やかなスタートを切った。需要は今年後半に盛り上がるだろう」(Bhavnani氏)
MicrosoftのプロダクトマネージャーMichael Burk氏は声明で「こうしたリクエストをもつ数少ない顧客に対するDellの対応は適切だ。しかし、Dellが以前述べたように、消費者の多くに求められているのは、Windows Vistaを含む最新かつ最高の技術である」と述べた。
Microsoftは、大手PCメーカーへのWindows XPの販売は2008年1月末までに中止すると発表している。システム構築会社などの小規模なコンピュータ関連企業は、さらに数年間、XPマシンを販売することが可能だ。
同社が先週出した声明には、新しいOSがリリースされたあとにこうした動きが見られるのは特に珍しくないと記されていた。
Microsoftは「Windows Vistaは、これまでのどのWindowsより安全で、操作性、接続性、エンターテインメント性に優れている。これまで寄せられた、顧客の肯定的な反応には勇気付けられる」と述べている。「新バージョンのWindowsが発売された後も、OEM業者や小売店、システムビルダーに前のバージョンを一定期間提供することは、一般的な習わしとして、これまでの実施してきたことである」(Microsoft)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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