プロセッサの値下げシーズンが到来した。
Advanced Micro Devices(AMD)は今週、ノートPC用およびデスクトップ用のプロセッサの価格を引き下げた。
2GHzで動作するノートPC用デュアルコアプロセッサ「Turion 64 X2」シリーズのうち、「TL-60」は、354ドルから263ドルへと26%値下げされた。1.8GHzで動作する「TL-56」の価格は、263ドルから220ドルへと引き下げられている。1.6GHzで動作する「TL-52」は、220ドルから184ドルへの大幅な値下げが行われた。
デスクトッププロセッサでは、ゲームでの利用を想定して設計された動作周波数2.8GHzの「Athlon 64 FX-62」が、827ドルから713ドルへと引き下げられた。AMDは最新価格の一覧はこちら。
ノートPC用プロセッサの価格が引き下げられたことにより、AMDチップを搭載するノートPCの価格も下がるものと思われる。ノートPCの出荷台数は、デスクトップのシェアを奪う形で依然伸びている。そのため年内は部品の供給不足により、PCの製造に影響が出る可能性があると見られている。
AMDは米国時間10月24日、65ナノメートル技術で製造したチップを10-12月期中に予定通り出荷することも表明した。これらのチップは90ナノメートルプロセスを用いたものより、サイズが小型化するほか処理も高速化し、製造コストも低減されるというメリットがある。Intelは約1年前から65ナノメートルプロセスに対応した生産ラインでチップを製造しており、これがAMDの値下げを促している。
Intelも今週はじめ、対象範囲は限定的だったものの、複数製品の値下げを実施している。主な対象となったのはCeleronシリーズ。デスクトップ用の「Celeron D 360」は84ドルから69ドルへと18%値引きされ、最も廉価な「Celeron 326」は39ドルから34ドルとなった。Intel製品の価格帯は、Celeronの34ドルから「Itanium 2 9050」の3692ドルに至るまで幅広く設定されている。
Intelは夏以降大規模な値下げを実施していない。そのため、近い将来に幅広い製品の値下げと新製品の投入が行われる可能性は高い。一方、PCメーカー各社は2007年にSanta RosaプラットフォームをベースにしたノートPCをリリースすることになる。このことも、ノートPCの価格低下につながるだろう。
AMDとIntelはこれまで、類似した製品の値下げを同じ日に発表するなど、ほぼ同じような手法で価格引き下げを実施してきた。しかし、両者が販売中の多数のモデルにおいて、こうした傾向は見られなくなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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