Sun Microsystemsは米国時間10月17日、「Project Blackbox」を発表する計画だ。このプロジェクトでは、複数のラックマウントコンピュータを電源や冷却装置と共に、高さ8フィート(約2.4m)、幅8フィート、全長20フィート(6.1m)の標準的な運送用コンテナに格納する。Sunの新たな最高経営責任者(CEO)Jonathan Schwartz氏がアイディアを売り込むこの発表は、カリフォルニア州メンロパークの同社社屋の外にある駐車場で行われる予定だ。
Sunは、この技術を訴求していく対象として、データセンターのスペースが不足している企業、災害復旧サービスのためのバックアップ用コンピューティング機器を提供する企業、遠隔地に運用部門を設置する企業といった顧客を考えていると、同社の先端技術担当バイスプレジデントDave Douglas氏は述べた。
こうした顧客は、未使用の土地に数個のコンテナを積み上げ、あとはネットワーク、電源ケーブル、冷却用の送水ラインを接続すれば、すぐにシステムを稼働できる。このコンテナは、外気をろ過し除湿する機能を備えるほか、10トンもの機器の格納が可能だ。また、重力の9倍の衝撃に耐えることができる--つまり、6インチ(約15cm)の高さから落としても壊れない--と、Douglas氏は説明する。
「われわれは大口の顧客と何度も話し合いを重ねてきた。彼らの約70%が、データセンターのスペース、電源、冷却装置が足りないという問題で困っている。だいたい誰もがみな同じような経験をしている。『設備にもう少し余裕をみておけばよかった。当社は予想よりも速く成長している』というわけだ」(Douglas氏)。Sunは、Project Blackboxのシステムを2007年夏に販売開始したいと考えていると、同氏は述べた。
今日の大企業は、自社のコンピュータ装置を従来型のデータセンターに収容するのが一般的だ。データセンターでは、サーバの過熱を防ぐ冷気を十分に循環させるため精密な設計が必要で、膨大な費用がかかる。
事業が拡大しているが主要拠点にはならない遠隔地や災害現場といった場所に、コンピュータ機器を設置する必要がある顧客にとって、Blackboxは魅力的に映りそうだと、Robert Francis GroupのアナリストJerald Murphy氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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