Microsoftは「リボン」システムが画面スペースを取り過ぎるというベータテスターからの苦情を受け、Office 2007のインターフェースを見直した。
Office 2007では、これまでほとんどのWindowsアプリケーションで採用されてきたドロップダウン式のインターフェースが廃止され、画面上部に従来とは違った分類でメニューを並べるリボンシステムが採用されている。
Microsoftでは、新しいインターフェースによって、Word、Excel、Accessなどのアプリケーションで、多彩な機能がより手軽に利用可能になるとしていた。
しかし、「Office 2007」ベータの次のTechnical Refresh版では、使っていないときのリボンを自動的に最小化するよう設定することができ、アプリケーションを従来のメニューバーと同様の外見にすることが可能だ(Windowsのタスクバーには、かなり以前から同様の「自動的に隠す」機能がある)。
Microsoft AustraliaのテクニカルスペシャリストJohn Hodgson氏は、これはベータテスターからの苦情を受けて施された変更だという。同氏は先週シドニーで開かれたTechEd 2006カンファレンスで「リボンがスペースを取り過ぎるというフィードバックがあった」と述べた。
こうした変更にも関わらず、Microsoftはいまだ、リボンインターフェースの活用に力を注いでいる。リボンはすべてのOfficeコンポーネントに含まれるわけではない。たとえばVisioにはリボン機能がないし、Outlookもリボンを全面的に利用しているわけではない。
さらに、今回のOfficeのインターフェース変更には反発も予想される。
Forrester ResearchのアナリストNate Root氏は2005年のレポートで、次期Officeは「個人向け市場と企業向け市場の両方において、買い替えがさほどはやくは進まない」と書いている。
さらに次のTechnical Refresh版ではもう1つ変更点があり、リボンのエレメント上にマウスをロールーバーすると大きな「ツールチップ」が表示されるようになっているため、画面上のさらに多くのスペースが占有される。このTechnical Refresh版はベータテスター向けに近日リリースされる。
Hodgson氏によると、画面左上の「ファイル」メニューも名前が「Office」メニューに変更されるという。
同氏は、Microsoftは既存のドキュメントをOffice 2007の新フォーマットに対応するよう自動変換する補助ツールを、企業向けに開発中だとした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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