VistaとLeopardは一体どちらが先に登場するだろうか?
米国時間8月7日にApple Computerの開発者会議に参加した多数の人がこの疑問を抱いている。Appleは開発者会議で、Mac OS X OSの新バージョンが来春登場することを発表した。
Microsoftは、Windows Vistaを2007年1月にリリースする計画を明らかにしている。しかし、同社では多少の含みを持たせており、多くのアナリストは同アップデートの登場を、2007年内だがもっとあとになる、と考えている。
Jupiter ResearchのアナリストMichael Gartenberg氏は、「ブックメーカーが、どちらが先に出荷されるか賭けにできるのでは」と述べている。
Appleの最高経営責任者(CEO)、Steve Jobs氏は、2005年の開発者会議でLeopardに初めて言及し、その登場を2006年後半もしくは2007年初頭とした。一方のVistaは、何度もスケジュールの延期が繰り返され、つい最近も2006年の年末商戦向けPCへの搭載が見送られている。
Appleは、Vistaが「Longhorn」の開発コード名で呼ばれていた当時から、同ソフトウェア、そして、延期が繰り返されるそのスケジュールを酷評してきた。同社は2004年の開発者会議で、「Redmond, we have a problem(レドモンドの皆さん、ちょっと問題があるのですが)」や「Redmond, start your photocopiers(レドモンドの皆さん、まねする準備を早くしないと)」といったメッセージを掲げて参加者を迎えていた。
このような攻撃は7日も続き、Appleは「Mac OS X Leopard:Introducing Vista 2.0(Mac OS X Leopard:Vista 2.0登場)」とか「Hasta la vista、Vista(さらば、Vista)」といったポスターを掲示していた。
Jobs氏は、Microsoftが年間50億ドルの研究開発費を投じながらたいした技術革新を実現できていないことを示唆した。同氏は「最近では、GoogleとAppleを単にまねようとしているだけだ」と述べた。
Gartenberg氏によると、Vistaに搭載される機能は、Mac OS X最新版のTigerにすべて搭載済みだ、との主張にAppleは終始したという。
Jobs氏はまた、Leopardにはまだ公表していない機能があることも明らかにした。同氏は同OSの10種類の新機能について概要を明らかにしたが、同社が言及していないものがまだほかにもある、と語った。
同氏は「友人たちがまだコピー機の電源を入れなくてもいいようにしておいてあげよう」と語っている。
Gartenberg氏は特に、Jobs氏がFront Rowメディアソフトウェアの新バージョンに言及しながら、その詳細を明かさなかった点に注目した。現行バージョンは、写真、楽曲、およびビデオのリモートコントロールが可能だが、Windows XP Media Center Editionが搭載するテレビ録画機能は未搭載となっている。
Gartenberg氏は、「Leopardに関しては、Appleにはもっと隠していることがたくさんある」と見ている。
Leopardの詳細は完全には明らかにされていないが、MicrosoftはVistaに搭載する機能を詳しく公表してきており、同ソフトの公開テストもしばらく前から行っている。主な新機能としては、デスクトップ検索機能の改善、新しいグラフィックスサブシステム、そしてセキュリティとモバイル関連機能の向上などがある。
AppleはLeopardの開発をほぼ順調に進めているが、一部のアナリストからは、これを2006年の年末商戦向けMacに搭載できていたらAppleはもっと大きな勝利を収められたかもしれない、との指摘もあった。
IDCのアナリストBob O'Donnell氏は、「今秋出荷できていたら、彼らの目の前に大きなチャンスが開けていただろう」と語った。しかし、これでLeopardの出荷がVistaのあとになる「可能性も大きくなった」と、同氏は語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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