サーバメーカーのSupermicroは、Intelの新プロセッサ「Dempsey」(開発コード名)を搭載するサーバを多数リリースする準備を進めている。Dempseyは、Intelが米国時間5月23日に出荷開始を予定している新デュアルコアプロセッサで、「Xeon」製品ラインに含まれる。
Supermicroの製品管理担当ディレクタIvan Tay氏によると、同社はマザーボードおよびサーバ完成品を含む18種類のDempsey搭載製品を用意する計画だという。これら新製品はすべて、Intelの新プラットフォーム「Bensley」を採用する。Bensleyは、Dempseyと、6月にリリース予定のデュアルコアプロセッサ「Woodcrest」(開発コード名)の双方に対応するプラットフォームだ。
Dempseyは、Intelがデュアルプロセッササーバ市場に投入する「Netburst」アーキテクチャを採用した最終製品となる。打ち止めとなるNetburstの後を継ぐのが、Woodcrestに採用される「Core」アーキテクチャだ。こうしたアーキテクチャの移行は、Intel製チップの消費電力を増加させることなく性能を向上させるために必要だった。
Woodcrestは6月に市場に投入される予定だ。複数のサーバ企業が今夏にDempseyおよびWoodcrest搭載製品の発売を計画しているが、Intelは、両製品の出荷開始時期が近くなったため、マーケティング戦略に工夫を凝らしている。Intelおよびその提携企業は、Dempseyを低コスト製品として売り込む計画だ。SupermicroのTay氏によると、Dempseyを搭載する同社の新サーバは、現行品と同価格だという。
通常、Intelが売り出す最高性能の最新チップは、価格が高めに設定される。しかし、同社のDigital Enterprise Groupでゼネラルマネージャーを務めるPat Gelsinger氏は、3月にCNET News.comの取材に応え、Dempseyは価格には敏感だが消費電力の高さをさほど問題視しない顧客向けのチップになると述べている。
Supermicroの新サーバは、「FB-DIMM」と呼ばれる高速なメモリシステムを搭載する。Tay氏によると、FB-DIMMチップは、メモリ性能を向上させる反面、メモリモジュール1個につきほぼ3Wから4W余計に電力を消費するという。しかし、性能の向上はそれを大幅に上回り、Dempseyを搭載するSupermicro製サーバでは、前世代の製品より1Wあたり3倍パフォーマンスが向上すると、Tay氏は述べた。
しかも、パフォーマンスの上限で稼動させた場合、Dempseyの消費電力は、Intelの初代サーバ用デュアルコアプロセッサ「Paxville」より少なくなる(Paxvilleの130Wに対し、Dempseyは約90W)。このことは、消費電力が増えるというFB-DIMMチップのマイナスイメージを打ち消すのに役立つだろう。また、Advanced Micro Devicesの「Opteron」プロセッサの消費電力と比較した場合でも、IntelのXeonプロセッサのほうが有利になる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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