インテル、DempseyとWoodcrestのすみ分けを明確化--登場時期の近さに対応

文:Stephen Shankland(CNET News.com)
翻訳校正:河部恭紀(編集部)
2006年03月09日 13時07分

 サンフランシスコ発--Intelは、よく似た2種類の次世代サーバ用プロセッサを予想外に近いタイミングで登場させることになった。混乱を避けるため同社では、慎重に両製品のすみ分けを進めている。

 サーバ用プロセッサ「Dempsey」は現在製造中で、5月か6月にサーバに搭載されて登場する予定である。その後継品の「Woodcrest」は、同様のインターフェースを使うことで同様のマシンに対応するが、2006年第3四半期にはサーバに搭載されて登場する予定である。Intelは、混乱を避けるためにWoodcrestに重点を置く一方で、消費電力の高さをさほど問題視しない価格志向型の市場に対してはDempseyを主力とする予定であると、IntelのDigital Enterprise Groupでゼネラルマネージャーを務めるPat Gelsinger氏は述べた。

 「中心となるのはWoodcrestである。Woodcrestは、性能、そして、ワット当たりの性能において、主導権を握るであろう。わが社はWoodcrestを最も積極的に位置付け、売り込み、主力商品として扱おうとしている」とGelsinger氏は米国時間3月7日、Intel Developer Forumにおけるインタビューのなかで述べた。「しかし、さほどエネルギー効率にこだわらないセグメントであれば、Dempseyも十分に優れた製品である」(Gelsinger氏)

 Woodcrestはデュアルプロセッサx86搭載サーバ用に設計されている。同市場では、システムの大半が販売されており、Intelのライバル企業Advanced Micro Devices(AMD)が勢力を拡大しつつある。Intelは、失った市場シェアをWoodcrestで取り戻すことに期待している。同社によるとWoodcrestは、現在のデュアルコアチップ「Xeon」と比べると性能が80%増加し、消費電力は35%減少するという。

 Intelが両製品の登場時期を近づけたのは意図的ではない。Dempseyは、サーバプラットフォーム「Bensley」で新たに使用されるメモリシステムFB-DIMMの影響で遅れが出た。一方、Woodcrestの登場は、3カ月早まってしまったとGelsinger氏は述べる。

 「Bensleyについては数ヶ月間の遅れが出た。大幅な遅れではないが、われわれが1年〜1年半前から見込んでいた予定よりも数カ月の遅れであった。さらにWoodcrestの予定が3カ月早まったため、この2製品の間にあった時間差が狭まった」(Gelsinger氏)

 Gelsinger氏はまた、2つのチップを隔てる期間がもっと長かったにせよ、Intelはやはり同様のマーケティング上の問題を予期し、同じように対応していたであろうと述べた。「これらの製品の対応方法について基本的には何も変わらなかったと思う」(Gelsinger氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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