Sun Microsystemsは、同社の最新プロセッサ「Niagara」(開発コード名)に「UltraSparc T1」という正式名称を与えることになった。
同社は米国時間14日に、この名称を発表する。同社はこの日に開くイベントで、現行の技術よりも電力消費量が少ないコンピューティング機器の開発に同社が重点を置いていることを示す予定だ。企業は現在、電気料金だけでなく、装置の発熱や冷却の問題に悪戦苦闘しているが、これらの顧客にとって電力消費量は大きな問題となっている。
Sunは、UltraSparc T1を搭載するシステムを今四半期中に発売する予定だ。同社は、12月6日にニューヨークで開催する四半期に1度の「Network Computing」イベントでこれを発表する可能性が高い。
UltraSparc T1は、動作速度が1.2GHzで、通常の消費電力は75ワットに満たないと、 SunのScalable Systemsグループに所属するマーケティングディレクターは 説明している。同チップの最大電力消費量は72ワットだが、これは IntelのデュアルコアXeon(135ワット)やAdvanced Micro Devices(AMD)のデュアルコアOpteron(95ワット)に比べて大幅に少ない。
UltraSparc T1は8つのプロセッサコアを持ち、それぞれが同時に4つのスレッド(インストラクションセット)を処理できる。同社はこの積極的なマルチスレッドのアプローチに関して「CoolThreads」という商標の登録を申請している。
マルチコア/マルチスレッドアプローチをとるチップは、同時に数多くのタスクを処理できる。なお、シングルスレッドを高速に処理することが求められるハイエンドサーバ向けに、同社ではT1とよく似た「Rock」を2008年にリリースする計画だ。
SunはUnixサーバ市場でシェアを減らし続けていることから、サーバ製品の大幅な刷新を通じて、この流れを反転させようとしている。同社では、UltraSparc T1、マルチプロセッササーバに搭載可能な「Niagara II」と呼ばれる後継モデル、さらにRockなど一連のSparc製品のほか、x86系サーバの「Galaxy」シリーズにはOpteronを採用している。このx86マシン上では、SunのSolarisのほか、WindowsとLinuxを動かすことができる。SolarisはSparcチップが対応する唯一のOSだ。
SunはNiagaraチップを搭載したシステムを、たとえばウェブページの配信やJavaアプリケーションサーバの動作など、ローエンドのネットワーク関連タスク処理用に販売していく。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力