Microsoftは、低価格版Windowsを投入する5番目の国としてインドを選んだ。
同社は米国時間29日、インドで1年間の試験プログラムを実施すると発表した。このプログラムでは、2005年初頭に「Windows XP Starter Edition」を発売するという。
同社は今週初めに、ロシアでも同様の試みを行うと発表しており、またタイ、インドネシア、マレーシアの各国についても、こうした計画があることを8月に認めている。これらの取り組みは開発途上国におけるマーケットシェア拡大をめざすMicrosoftの計画の一部だ。
9種類の現地語をサポートする完全版のWindowsと異なり、インド向けの廉価版OSではヒンディー語にしか対応しない。ヒンディー語はインドの公用語で、主要な州の大半で使われているが、さまざまな民族が集まるインドでは、ベンガル語、マラーティー語、テルグ語など、ほかにも20種類近い言葉が使われている。
Microsoftの新興市場担当プロダクトマネジャー、Yannis Dosiosは、ほかの現地語に関しては試験プログラム終了後にサポートを検討する、と語っている。だが同氏は、「本当にインドに適した製品にしたいと考えるなら、もっと多くの言語をサポートする必要がある」ことも認めた。
ほかの4カ国の市場と同じように、Starter Editionはインド国内で発売されるエントリーレベルのPCだけにバンドルされ、小売店では販売されない。いまのところ、Acer、Hewlett-Packard(HP)、HCL、Wiproをはじめ、国内外のメーカー各社が同OSのサポートを表明している、とMicrosoftは語った。
同社は参加PCベンダー各社とインドの正規ディストリビューターに対し、今後数週間以内には価格の詳細を公表するが、情報筋は価格が標準版のWindows XPより大幅に安い36ドル程度になるとの見方で一致している。
Starter Editionは、価格の安さに加え、タージマハルなどの名所旧跡を採用したスクリーンセーバやローカライズされた壁紙など、その外観にも手が加えられている。
これらの変更は、各国のソフトウェアユーザーから得たフィードバックを反映して実施された、とDosiosは語った。5カ国で総勢6000人のユーザーがこのテストに参加したが、そのうちインドからの参加者は200人以上にのぼった。
「PCメーカー500社からもフィードバックを得た」(Dosios)
Dosiosによると、MicrosoftはインドにStarter Editionを投入した後は、特に新しい市場に展開する予定はなく、当面は5カ国での「経験から学ぶ」ことに力を入れていくという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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