ほとんどのIT管理者が、MicrosoftのWindows XPを「Service Pack 2(SP2)」にアップグレードすると、問題が生じるおそれがあると考えていることが、最近の調査で明らかになった。
InsightExpressが米国のIT管理者を対象に実施したこの調査では、回答者の63%が、 SP2のインストール作業はこれまでのWindowsアップデートのなかでも最も困難になると考えていた。また、そのうち3%は「そのことを考えるだけで血圧が上がる」と回答した。
さらに、SP2アップデートによって、従業員からサポートデスクへの問い合わせが増えると予想している回答者は66%に上った。また、SP2アップグレードが自社のサポートデスクにどう影響を及ぼすかがわからないと答えた回答者が30%いた。
こうした懸念の背景には、MicrosoftがSP2に見つかった欠陥の一部を解決しようとしていることがある。たとえば、SP2ではプログラムをローカルで実行してファイアウォールを迂回できるほか、ほかのアプリケーションをXPオペレーティングシステム上で動作させることが難しくなっている、との研究者からの指摘もある。
こうした懸念から、企業内でのSP2の導入については、積極派と慎重派の2つに意見が分かれていることが、英国のセキュリティ会社Mi2gがIT幹部を対象に行った最近の調査結果からは伺える。
Mi2Gが7月に発行したレポート「Security Intelligence Products and Systems」によると、IT部門が企業内のコンピュータへSP2のダウンロードを行うのに、Windowsの自動更新機能を利用する方法を選択した企業は、調査対象となった全世界の企業のうち、わずか半数だったという。
そして、残りの半数--このなかには、大企業や政府組織、学術・教育機関の多くが含まれている--は、厳しい検証作業の後に、手作業でインストールを行う計画だという。
「SP2へのアップデート作業を自社のオペレーションへの脅威と見なしている企業の最高情報責任者(CIO)は多い。強制的なセキュリティアップデートによって、これまで使っていたアプリケーションが手当たりしだい機能しなくなるようでは、重要なビジネスサービスの多くが利用できなくなり、信頼を損なう結果になりかねない」と、Mi2gのエグゼクティブチェ アマン、D.K. Mataiは声明で述べている。
Mi2gでは、後者の手作業による慎重なアプローチに関して、企業がウイルスなどのリスクに晒されるおそれがあると注意を促している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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