Advanced Micro Devices(AMD)によると、今年第2四半期にx86サーバ向けのチップ市場で、同社のシェアが11.2%に上昇したという。これは、AMDにとって大きな節目となるできごとだ。
AMDが発表したMercury Researchの報告書によると、第1四半期に7.4%だった同社のシェアは、第2四半期には51%増加して11.2%となったという。また、売上高全体に占めるOpteronチップの割合は、前四半期から89%増加した。
Intelが異論を唱えそうなこの市場シェアの数値は、他社の数値と食い違う可能性があるものだが、AMDがサーバ用チップ市場で初めて2ケタ台の領域に達したことを示している。2年半、Opteronがまだ登場していなかった当時、AMDはこの市場でほんのわずかなシェアしか持っていなかった。
また、サーバ用チップのほうがデスクトップ用チップよりも多く売れているという点でも、この節目は重要だ。Opteronサーバの売上高が増加したことは、AMDにとって、法人向けにデスクトップPCやサーバを製造するメーカーへの、販売のチャンスが増えることを意味する。今日、AMDのデスクトップPCおよびノートPC向けチップの多くは、コンシューマ向けのマシンに採用されている。これら2つの市場で販売されるチップは、価格の点ではそう買わないものの、市場規模の点では、法人市場のほうがコンシューマ市場よりも大きい。
AMDで商用ビジネスグループのバイスプレジデントを務めるBen Williamsは、売上増加の要因として、数多くの事柄を上げている。第2四半期に、Sun Microsystems、Hewlett-Packard(HP)、IBMの3社は、最新のOpteron搭載サーバの提供を開始し、製品の幅を広げている。AMDはまた、大企業にとって馴染みのあるブランドにもなりつつある。現在、世界の大企業上位100社のうち、75%以上がOpteronシステムを導入しており、この数値は2004年第3四半期と比べて35%増加している。
Mercuryの調査は、IntelとAMDが製造するx86チップのみを調べたもので、SunのUltraSparc IIIなど、RISCチップの販売数は調査対象に入っていない。だが、RISCチップが加わったとしても、AMDのシェアは2ケタかそれに近いものになるだろう。x86チップは、10年前のサーバ市場ではほぼゼロに等しい存在だったが、今日販売されているサーバの90%以上に採用されている。
AMDでは第2四半期に、マイクロプロセッサ全体の売上が前年同期比38%増の7億6700万ドルを記録した。同社はこの増加の要因として、サーバ用およびモバイル用プロセッサがそれぞれ記録的な売上となったことや、全体の販売価格が6%上昇したこと、さらにHPやSunを含む最大手顧客への売上が過去最高になったことを挙げている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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