今回の発表は、自社のビジネスソフト全体へのXML導入を進めるMicrosoftにとって、最新の動きとなる。同社は、Office 2003で使われているXMLベースのファイルフォーマットを他社にライセンス供与すると表明して以来、XMLに関する取り組みを進めてきた。また、同社は先ごろ、Office関連のXMLドキュメントフォーマットを今後もロイヤリティフリーでライセンスすると発表している。
さらにMicrosoftは、他のソフトウェアメーカーが「フィルタ」を作成するのを奨励し、そのための適切な説明文書を提供すると約束していた。「フィルタ」とは同社の既存ワードプロセッサでつくったXMLファイルを、他社製アプリケーションで読めるようにするもの。 ライバルのSun Microsystemsは昨年、オープンソースのデスクトップスイート「OpenOffice」用にドキュメントフィルタを作成すると述べていた。
「オープンなファイルフォーマットは、XMLスキーマをオープンかつロイヤリティフリーでライセンスするというわれわれのポリシーを継続させるものだ。これは、このスキーマを使って各社のソリューションにフォーマットを統合するパートナーや開発者を支援する重要な要素だ」(沼本氏)
新しいXMLフォーマットのファイルは、そのなかに含まれるデータを簡単に利用できるだけでなく、ファイルサイズも最大で75%縮小されるという。また、セキュリティ対策として、ウイルスや他の悪質なコードがファイル内に勝手に組み込まれて実行されないようになる。
業界観測筋によると、Microsoftの顧客は、この新しいファイルフォーマットを採用することで、いくつか大きなメリットを得られるはずで、特に異なるOfficeアプリケーション間でデータを利用し合う場合にはそれが顕著だという。AMR Researchのアナリスト、Jim Murphyは、同社が次期OfficeにXMLを大々的に採り入れることで、「XMLを大衆に広める」ことになると述べている。
「このファイルフォーマットが導入されれば、Officeと他のアプリケーション--特にエンタープライズソフトウェアとの統合がかなり容易になるはずだ。XMLは、使いやすさとカスタマイズの選択肢の多さの点で、これまでずっと望まれていた機能だった」(Murphy)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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