調査会社Gartnerが先週発表した調査レポートによると、世界の半導体製造機器の総売上高は2004年に64%増加したという。だが、今後2年間で同市場の売上は減少する見込みだ。
Gartnerの調査レポートによると、半導体製造機器市場の売上高は、2005年に11.6%、2006年に6.5%減少する見込みであるという。
Gartnerは、以前の予測値よりも、減少率を引き上げている。同社は2004年10月に、半導体製造機器に対する投資額が2005年に0.6%減少するとの予測を示していた。半導体製造機器メーカーは2004年に総額376億ドルを売り上げている。
しかし前回の市場低迷期とは異なり、今回はさほど極端に売上が減少するわけではない。半導体・設計研究担当バイスプレジデントKlaus Rinnenは声明のなかで「年間売上高が急激に減少した前回とは異なり、今回は売上が緩やかに減少することになりそうだ」と述べている。「半導体機器業界は2004年に投資を増やしたため、現在は設備を持て余している状況だ。半導体市場は2007年に再び強い成長を見せるだろうが、その時まで製造機器に対する投資も中断するものと見込まれる」(Rinnen)
同調査レポートによると、半導体製造機器の売上高は、2007年には16.6%増加するという。
製造機器関連の3つの分野のうち、2005年に最も強い打撃を受けるのは、ウエハ製造機器メーカーだ。Gartnerによると、ウエハ製造機器に対する世界の支出額は、2004年は280億ドルだったが、2005年には前年比約12%減の248億ドルになるという。
一方、自動検査装置の分野は、2005年に3.1%増とわずかに成長し、市場規模50億ドルに一歩近付く見込みだ。自動検査装置の分野は2004年、ワイヤレスやマイクロウェーブ、システムオンチップ(system-on-chip:SOC)の技術に対応したテスト装置や、メモリテストツールへの強い需要などに支えられ、58.5%の成長を記録している。
パッケージング/組み立て用機器の分野は、2004年中頃から市況が好ましくなく、2005年は売上高が23%減少するものと予想されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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