Red Hatの幹部が、ビジネスパートナーでもあるSun Microsystemsのオープンソースへの取り組みに対して攻撃を行った。
Red Hatのオープンソース業務担当バイスプレジデントMichael Tiemannは、米国時間23日に掲出したBlogのなかで、ソフトウェア特許を支持し、引き続きJavaをプロプライエタリソフトウェアとして取り扱っていく決定を下したSunを批判した。
「Javaをオープンソースにしないのであれば、(Sunは)ソフトウェア特許において正当な地位を獲得できないだろう。Sunは、Microsoft以外の誰の利益にもならない行動を継続している。このような会社をどう信用しろというのか」--Tiemannは、SunのプレジデントJonathan Schwartzにこう問いかけている。
Tiemannのメッセージは、Schwartzが9月に入ってOpenOffice.orgコミュニティに向けて掲示したBlogに回答したものだ。Schwartzは、この時のBlogで次のように述べている。「アンチSunの陰謀論者が唱えるばかげた意見に耳を傾けないでもらいたい。彼らは昔も今も、常軌を逸したことばかり言っている。Sunはオープンソースが大好きだ--われわれはオープンソースから生まれたのだ。Sunは、誠心誠意を尽くしてオープンソースのコミュニティやイノベーション、その中でのわれわれの地位を守っていく」
Sunは、XeonとOpteronプロセッサをベースとしたサーバでRed HatのLinuxを提供する一方で、Red Hatをライバルとも見なしている。先週初め、Schwartzは「われわれは特にRed Hatをターゲットにしている」と述べている。
Sun側はTiemannのBlogでのコメントを冷笑している。「Tiemannが定期的にBlogに目を通してくれていると知って光栄に思う。だが、Tiemannは戦いの舞台を次のレベルに持っていくためのマーケティングツールとして自分のBlogを利用しているようだ」とSunの広報担当Noel Hartzellは述べている。「われわれは、特定のテーマについて喜んで話し合う用意があるが、メディアを介してRed Hatと戦うつもりはない。特定のテーマについて話し合いたいのであれば、お互いに教養のあるビジネスマンとして話をしようではないか」(Hartzell)
オープンソースソフトウェア関連の事業を立ち上げることでは先駆的な存在であるTiemannは、自身が創設したCygnus Solutionsが1999年にRed Hatに買収されると同時に、同社に入社している。IBMやNovellなどの他のLinux支持者とは対照的に、Red Hatは断固としてオープンソースソフトウェアのみを提供してきた。
Sunは、Microsoft Officeと競合するStarOfficeをオープンソースの「OpenOffice」として提供するなど、オープンソース化に向けた取り組みを行ってきた。同社は、知名度の高いSolaris OSを今年中にオープンソースソフトウェアにする計画も明らかにしている。しかし、同時にSunは、Java Enterprise Systemサーバソフトウェアなどのパッケージについては、プロプライエタリソフトとして扱っている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」