現在中規模企業の市場への浸透に力を入れているIBMが、4つの新製品を発表する。これらは重要なネットワークの管理を改善するよう設計されたものだ。
IBMは米国時間28日、ネットワーク管理やディザスタリカバリ(災害復旧)サービスを含む、新製品の発表を計画している。同社はまた、iSeriesサーバを利用したITインフラ管理の省力化や、IBMのハードウェアとパートナー各社のソフトウェアを組み合わせた高信頼性システムも提供していく。
他のITベンダと同様、IBMも中規模企業市場に照準を合わせてきている。中規模企業とは、一般に従業員数が100〜999人程度の会社を指すが、この規模の企業が米国内には約10万存在すると調査会社IDCのアナリストMerle Sandersは述べている。
Sandersによると、IBMの新製品はこれらの企業の関心を集めるはずだという。中規模の企業では、ますます複雑化する技術の扱いに苦慮しているからだ。「これらの企業にとって、IT技術はますます複雑になりつつある。いろいろな製品をとっかえ引っ替えしている企業も多い」(Sanders)
IBMの最新製品は、「Express」という同社の取り組みの一部だが、Expressは同社が昨年スタートさせた中規模企業向けの製品構築サービスである。ハードウェア、ソフトウェア、サービス、財務などの要素を含むこの取り組みは成功を収めているようだ。IBMは、直近の四半期に、中小規模企業からの売上が15%成長し49億ドルになったと発表した。ちなみに、同社全体の売上は11%増の222億ドルだった。
先週IBMは、スパムとウイルスによる生産性低下の影響を低減する、中小企業向けのサービスを発表した。Desktop Management Servicesというこのサービスは、IBMがリモートでユーザーのスパムやウイルス問題を解決するというものだ。
IBMから間もなく登場するネットワーク管理サービスでは、同社がユーザーのネットワークを24時間体制でモニタリングする。同サービスでは、ネットワークのパフォーマンス、システムの状態、コンポーネントの問題などの監視を行い、ソフトウェアやファームウェアの重要なアップデートを配布すると、IBMでは説明している。同サービスのコストは通常3年間で約25万ドルだという。
IBMの新しいディザスタリカバリ・サービスには、IBMとユーザーで作る復旧プランや災害時の緊急事態訓練などを行う2日間のワークショップも含まれている。同サービスではまた、災害時に臨時で使用するための事前に設定されたiSeries、またはpSeriesシステムの提供も行う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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