ファイルメーカーは4月15日、データベースソフトウェアの新製品「FileMaker Pro 7」を発表した。動画やPDF、Excelファイルなどを取り込むことができ、取り扱い可能なデータ容量の限度を1ファイルあたり8テラバイトに拡大した。5月中旬より販売する。
Pro 7ではPDFやWord、Excel、PowerPointファイルのほか、静止画や動画、音楽ファイルなどのインポート/エクスポートが可能になった。大容量メディアを利用できるように、データ容量をPro 6の4000倍となる8テラバイトに拡大した。また、同じデータベースで複数のウィンドウを開けるようにすることで使い勝手を向上させている。
左から米FileMaker製品開発担当副社長のレ・ヴィエト・チュン氏、同社長のドミニーク・グピール氏、ファイルメーカー代表取締役社長の宮本高誠氏 |
もうひとつの特徴は、リレーショナルアーキテクチャを採用した点だ。1つのファイル内に複数のテーブルを持たせることで、簡単に情報管理ができるようにした。データ間の関係性はリレーションシップグラフで図示するようにし、直感的にわかりやすいデザインにしている。データ間の関係性はマウスでドラッグして簡単に構築・変更ができる。
米FileMaker社長のドミニーク・グピール氏は、FileMakerのターゲットを「1〜200人ぐらいのワークグループユーザー」と設定している。「Excelではデータ共有やレポート作成を行うのは難しい。しかしVisual Studio .NETなどの大規模なデータベースソフトでは複雑すぎて、開発や改良を行うコストが非常に高い。FileMakerはその中間にあり、小さい部署向けの使い勝手の良い製品だ」(グピール氏)
「企業のIT部門は基幹系システムの運用に忙しく、各部門の人たちは自分たちでアプリケーションを作ったり運用したりする必要がある。彼らはシンプルかつパワフルな製品を求めている。Pro 7はそのニーズに100%合致するものだ」とグピール氏は自信を見せた。
対応OSはWindows 2000/XP、Mac OS Xで、希望小売価格は3万9000円(税別)。Pro 6からのアップグレード版は1万9000円(税別)となる。ファイルメーカーでは、Windows 2000/XPやMac OS X以外のユーザー向けに、FileMaker Pro 6の販売を継続するとしている。
ファイルメーカーはFileMaker 7ファミリ製品についても発表した。開発者を対象としたPro 7の機能強化版であるDeveloper 7、データベース管理サーバソフトのServer 7、ウェブサーバアプリケーションのServer 7 Advanced、Palm OS ハンドヘルドやPocket PCハンドヘルド用に設計されたMobile 7がある。
希望小売価格はDeveloper 7が6万9000円、Server 7が12万9000円、Server 7 Advancedが28万9000円、Mobile 7が8900円(いずれも税別)。発売時期はDeveloper 7が5月中旬、Server 7とMobile 7が夏頃、Server 7 Advancedが秋頃となる予定。また、NTTドコモのi-mode向けの製品Mobile for i-modeのバージョンアップについても計画中としている。
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