ラスベガス発--IBMは今週、オンデマンド戦略を実現するための技術の詳細を明らかにし、オンデマンドコンピューティングを採用する企業が増えていることから、同社は今年ライバル企業をリードするだろうと述べた。
IBMは2日(米国時間)、同社が当地で開催したPartnerWorld Conferenceで、ビジネスの柔軟性を高めることを狙いとするオンデマンドのビジョンを、同社の社内でいかにして個別の技術まで落とし込んだかを明らかにした。同社はまた、変化に対応できる柔軟性に富んだシステムを実現するために実施すべき事柄について、技術的なロードマップを描いて説明した。
IBMで開発者向けマーケティング戦略を担当するバイスプレジデントのScott Hebnerは、オンデマンドを実現する環境作りに必要な製品やサービスのリストを作成したのは、オンデマンドコンピューティングについて明確に知りたいという、個々のソフトウェアベンダーや顧客をはじめとするビジネスパートナーの要望に応えるためだと述べた。
また、IBMのCEO(最高経営責任者)であるSam Palmisanoは1日の基調講演の中で、同社がIT業界の他の関係者にオンデマンドコンピューティングの意図するものを理解してもらうのに苦労してきたことを認めた。「我々がはじめてオンデマンド構想を発表したときは、様々な混乱を招いたものだった」(Palmisano)
Palmisanoはさらに、オンデマンドは、新しいビジネスチャンスやライバル企業の出現など、市場の変化に企業が対応するためのビジネスモデルだと説明した。企業が変化に迅速に対応していくためには、業界標準に則して社内のコンピュータシステムを統合し、提携先や顧客ともシステムをリンクさせる必要があるという。
このオンディマンドコンピューティングの稼働する環境は具体的にIBMの製品を説明するものだが、IBMではこれらの製品が企業の効率性および柔軟性の向上に役立てると明言している。それらのIBM製品は「オンデマンドロードマップ」、もしくはIBMが推奨する技術的事項に対応している。
IBMはオンディマンドを実現する5つの要素として、以下の事柄を挙げている。
なお、Hewlett Packard(HP)、Sun Microsystems、Computer Associates、Vertiasなど、この分野でIBMと競合する各社でもよく似たユーティリティコンピューティングに関するプロジェクトを立ち上げているが、ただし他社ではIBMとは異なった呼び名でマーケティングを行っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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