IBMは米国時間5月1日、オンデマンドコンピューティング向けに、一連の新製品と新技術を発表した。ストレージ、ソフトウェア、サーバの製品ラインを拡充すると同時に、自社のオンデマンド戦略と連携した、コンピューティング需要の変動に対応できる製品・価格戦略を強調している。IBMはこれら一連の製品・技術について、「企業のコスト削減と生産性向上を支援する。開発および販促費用として100億ドルを投資する」(IBM)と語っている。
具体的には、顧客が自らの利用形態に応じてサーバの切り換えや追加を行えるサービス、ネットワーク上の複雑なデータ管理を容易にすることを目的とした仮想化技術や、ローエンドサーバの割り当てタスクを自動変更するソフトウェアなどを提供する。
さらに、ビジネスソフトウェアのWebSphereを通じて、グリッドコンピューティング機能を適用したアプリケーション管理を実現することができるという。
これらの新しい製品・技術では、Open Infrastructure Offering(OIO)と呼ぶ新たな価格体系を導入する。OIOでは、顧客が必要とするハードウェア、ソフトウェア、サービスの全てまたは一部を月額固定料金で購入できる。「OIOは全体のコストを削減する。顧客は将来購入する装置に頭を悩ますことなく、アップグレードに頼ることができる」(IBMサーバ製品部門のバイスプレジデント、Mark Shearer)
IBMのオンデマンド戦略は、業界で広がりつつあるユーティリティコンピューティングの一例となる。ユーティリティコンピューティングとは、コンピューティング資源の利用量に応じて、料金を支払うシステムを意味する。狭義ではしばしば、必要に応じて未使用のプロセッサを活用する、あるいはIBMデータセンターを活用して、突発的な負荷増大に対応するという意味として使われている。OIOでも突発的な負荷増大に対応するが、これはIBMのオンデマンド戦略にとって重要な要素だという。
「ハードウェア、ストレージ、ソフトウェア、保守、障害復旧、グローバルファイナンシングなど、IBMで行えるものはすべて対応する。これらをOIOにまとめることで、顧客は長期間にわたり、月額固定料金でITインフラを確保できる」(Shearer)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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