2003年第4四半期は、より高価で高性能なLinuxサーバに人気が集まっていたことが、最新の調査結果で明らかになった。
サーバ市場は値下げ圧力が強いため、低迷の続いた過去3年間には、たとえ売上が増加したとしても伸び率では出荷台数にはるかに及ばないのが一般的だった。しかし、市場調査会社IDCが発表した第4四半期の統計によると、ことLinuxサーバに関しては売上の伸びが出荷台数の伸びを上回ったという。
IDCによると、2003年第4四半期のLinuxサーバの出荷額は、前年同期比63%増の9億5000万ドルだった。これに対し、同四半期のLinuxサーバの出荷台数は、前年同期比53%増のおよそ25万台だった。
「(この統計結果は)高性能システムの数が増えていることを示している」とIDCのアナリストJean Bozmanは指摘。Linuxサーバは、もともとウェブサイトのインフラや基本的なネットワーク業務用として人気を博したが、いまでは高性能コンピューティングや商業的な業務といった新たな分野でも利用されている。
Bozmanによると、同四半期の米国市場におけるLinuxサーバの売上トップに輝いたのはHewlett-Packardで、市場全体の27.5%のシェアを占め、以下21.1%のIBM、18.2%のDellと続いた。これらの企業は、世界市場においても売上の半分以上を占めているが、多くの小規模企業がニッチ市場に食い込んでおり、とりわけ大幅にローカライズされたLinuxに依存している地域では、その傾向が強い。
MicrosoftはLinuxを最大の脅威と捉えており、実際、Linuxサーバは売上の伸び率でWindowsサーバを凌駕している。しかしIDCによると、売上額では依然としてWindowsサーバがLinuxサーバを大幅にリードしており、2003年第4四半期のWindowsサーバの売上総額は前年同期比16%増の39億ドルだった。これは同四半期におけるLinuxサーバの売上総額のおよそ4倍に当たる。
IDCの主要なライバル企業であるGartnerも24日に2003年のサーバの売上統計を発表した。両社は、サーバ市場の一部マイナス面については見解を異にしたが、同市場に活気が戻ったという点では見方が一致している。
また、同四半期のサーバ市場全体の売上については、両社の統計に大きな差は見られず、IDCの統計が前年同期比11.4%増の137億ドルだったのに対し、Gartnerは12%増の134億ドルと発表している。
価格が2万5000ドル未満のローエンドサーバ、2万5000ドル以上50万ドル未満のミッドレンジサーバ、50万ドル以上のハイエンドサーバの「全てのカテゴリーで売上が伸びた」とBozmanは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」