Sun Microsystemsは4日(米国時間)、同社の生産性向上ソフトウェアスイート「StarOffice」の、Solaris搭載マシン用バージョンである「StarOffice 7 for Solaris x86」をリリースした。Solarisは、Unixをベースにした同社製オペレーティングシステム(OS)。
同社は、MicrosoftのWindowsに代わる充分な性能を備えた選択肢として、インテルチップベースのコンピュータで動くSolaris x86を打ち出そうとしている。今回のStarOffice 7 for Solaris x86のリリースも、その戦略の一環となるもの。
Solaris x86は近年、オープンソースのUnixライクなOSであるLinuxに押され気味で、Sunは自社のOSでありながら、Solaris x86のサポートに迷いを見せ始めている。
しかしSolaris x86は最近、同社の巻き返し戦略のかなめとなっている。同社はSolaris x86を、Microsoft製ソフトウェアに対抗する、安定していて完成度の高い選択肢として打ち出している。
Solarisは主にサーバ向けのOSだが、Sunはx86バージョンのSolarisをデスクトップ用の選択肢として売り込んでいる。同社は今年中に、Solaris版のJava Desktop Systemをリリースする計画だ。Java Desktop Systemは、接続しているサーバに機能の多くを依存する、同社の機能限定デスクトップPCだ。Java Desktop Systemで最初にリリースされたのはLinux向けのバージョンだった。
「Sunは今後も、魅力ある低コストなコンピューティングソリューションを顧客に提供するため、エンジニアリングチームにリソースを投資していく」と、Sunのオペレーティングプラットフォーム部門バイスプレジデントJohn Loiaconoは声明を出している。
Staroffice 7 for Solaris x86は、1ライセンス80ドルでダウンロード可能だ。
Sunはまた、大企業がStarOfficeを購入したことも発表した。インドの保険会社最大手の1つ、United India Insuranceは、Microsoft Officeの代替として、StarOfficeの1万人分のライセンスを購入した。
StarOfficeとそのオープンソース版であるOpenOffice.orgはここ数年間、生産性向上ソフトウェア分野でのMicrosoft Officeの独占状態に常に挑戦し、影響力を徐々に増してきている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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