ガートナージャパンは12月5日、2003年の世界半導体市場に関する調査結果を発表した。それによると、売上高は1750億ドルで、前年に比べ11.8%規模が拡大したという。「フラッシュメモリ、CCDやCMOSセンサー、DRAMといった汎用製品の成長が大きく、これら製品分野に強い企業が伸びた。また、生産能力を高めた工場の活用や、在庫が低水準で推移したことによる平均単価の安定なども、市場成長に寄与している」(同社)
メーカー別にみると、市場シェア上位10社の売上高は前年比32.9%増から同1.7%減の範囲となった。
1位の米Intelは、主力とするマイクロプロセッサが堅調で前年比10.4%増。これで12年連続1位という。2位の韓国Samsung Electronicsは、生産の主力をDRAMからより単価の安定したフラッシュメモリにシフトしたことで、売上を伸ばした。なおDRAMメーカーのなかでは、ドイツInfineon Technologiesが前年比32.9%という高成長を記録した。3位のルネサス・テクノロジは、2003年4月に日立製作所と三菱電機の半導体部門の統合により設立した企業。4位の東芝は、民生機器向け製品やデジタルカメラ向けフラッシュメモリなどが好調だった。
メーカー別の売上高は以下の通り。
■世界半導体メーカーランキング:トップ10(単位:100万ドル)
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地域別では、中国を含むアジア太平洋地域と日本で高い伸びを示した。
また2004年の状況について、ガートナー ジャパンは「(パソコン、携帯電話機、デジタル民生機器だけでなく)より広い製品分野で需要が改善されてくる」と予測する。
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