日立製作所は12月3日、ナノスケールの微細加工品を量産できるナノインプリント装置の販売を、2004年3月より始めると発表した。同装置を使うと、「世界最高水準」(同社)という線幅70nmの加工が可能となる。
ナノインプリントとは、ナノスケールの加工を実現する成型加工技術。微細な凹凸のある型を樹脂薄膜などの被加工材料に押し付けて成形することから、金型を用いたプレス工法をナノスケールに応用したものといえる。線幅が数10nmまでの加工に対応しており、電子ビームを用いてナノ構造を作る手法よりもはるかに低コストという。
同社が開発した装置は、基板と金型を自動搬送する機能やナノ構造を大面積基板に一括転写できる機能のほか、位置ずれ防止のため強弱2段階の加圧を行う機能、ほこりなどの異物混入を防止する清浄機能などを備えている。
装置の製造は日立インダストリイズが担当し、販売は日立と日立ハイテクノロジーズ、日立インダストリイズが行う。
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