DVDプレーヤーなどのコンピュータ機器に組み込むLinuxの開発を専門とする新興企業米TimeSysは、同社のプログラミングツールを拡張し、あらゆるバージョンのLinuxオペレーティングシステム(OS)で利用できるようにした。
この拡張によって、Linuxを自家製バージョンや商用バージョンにカスタマイズする際に、TimeSysのツールが利用できるようになった、と同社は先週述べている。この動きで、TimeSysの技術に関心を持つ開発者が増える可能性がある。
新しい開発ツールは、もともと米IBMが開発したオープンソースのEclipseプログラミングソフトウェアをベースにしている。このツールには、Linuxのカスタムバージョン製作のためのLinux Development Suiteと、ソフトウェアの動作確認テストを自動化するLinux Verification Suite、そして、Linuxの起動時に故障を素早く検知する別のシステム、Linux Hardware-assisted Debugが含まれている。
TimeSysによると、こうしたツールのテストには、組み込み機器用のカスタムソフトウェアメーカー、加Amirix Systemsなどが参加しているという。
市場に適合したソフトウェアである組み込み用Linuxには、ソニーや松下といった企業が大きな関心を寄せている。組み込み用Linuxは、米Wind River SystemsのVxWorksや米MicrosoftのWindowsといったメジャーな組み込み用OSと競合している。
サーバ用Linuxのディストリビュータ首位の米Red Hatは、1990年代末に組み込み用Linuxを推進し始めたものの、その後、企業のサーバ顧客向けのRed Hat Enterprise Linuxに重点をおくようになった。
TimeSysは10月に行なった資金調達で、800万ドルを集めている。また、同社はConsumer Electronics Linux Forumに参加している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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