NECは10月23日、2004年3月期の中間決算を発表した。売上高は前年同期比5.0%増の2兆2830億円となったほか、営業利益は同313億円増(117.1%増)の580億円、税引前利益は同574億円増(281.8%増)の777億円、純利益は前年同期から144億円増(15倍)の154億円となった。
セグメント別の売上を見ると、ネットワークソリューション事業が好調だ。売上高は前年同期比21%増の8525億円、営業利益は同128億円増の250億円となった。売上が増加したのは主に国内外の携帯電話機の出荷が大きく伸びたためだという。
ITソリューション事業の売上高は前年同期とほぼ変わらず9494億円となったが、営業利益は同40億円増の339億円となった。パソコンを中心とするパーソナルソリューション分野での集中購買・部品の共通化による原価低減や、構造改革による固定費削減により採算性が大幅に改善したとしている。
エレクトロンデバイス事業については、売上高が前年同期比3%減の4609億円となったものの、営業利益は前年同期に比べ267億円改善し、216億円の黒字となった。売上高の減少は主に前年度に行った事業再編の影響によるものという。市場が堅調なことや構造改革の効果によって半導体の利益が拡大したこと、カラー液晶事業の採算性が改善したことなどから、同事業の営業利益は2003年第4四半期より黒字転換しているとした。
NECは通期の見通しについて上方修正を行った。携帯電話事業の拡大が持続するほか、SI事業やネットワークインフラも底堅い動きが見込まれるためだという。売上高は4月公表時に比べ500億円増の4兆8500億円、税引前利益は増400億円の1600億円、当期純利益は同100億円増の400億円と予測する。なお営業利益は変わらず1800億円を見込んでいる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」