NEC(金杉明信社長)の2003年度(04年3月期)第1四半期連結決算は、売上高が1兆307億円(前年同期比0.9%増)、営業利益が120億3600万円の黒字(前年同期は70億8500万円の赤字)で、当期純利益が7億円(前年同期比90.3%減)となった。
前年同期に比べ、パソコンの出荷台数減やサーバー価格競争激化の影響で、コンピュータ・プラットフォーム関連は減収したものの、カメラ付き携帯電話の販売台数が世界で2倍以上の伸びを示し、売上増に貢献した。また、パソコンとサーバーの部材を共通化するなど固定費削減や原価低減などの施策で、売上原価と販売・管理費を大幅に減らし、損益面の改善につながった。
損益面では、NECエレクトロニクスの東証1部上場によって、360億円の特別利益を計上。また、価格低下の影響で640億円のマイナス要因があるが、原価低減効果で740億円、固定費削減で約50億円の効果があり、最終的に営業利益が120億円となった。
03年度上期は、当初の業績予想をエレクトロニクスデバイス事業が30億円、ITソリューション事業も20億円の上方修正を行う。通期は「第1、第2四半期の様子を見て、上方修正するかどうか判断する」(松本滋夫 取締役専務)としている。
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