米IBMは16日(米国時間)、同社のノート型パソコンThinkPadシリーズのプロトタイプ2種を発表する予定だ。どちらのモデルも、「これぞまさに、毎日より快適に使用できるラップトップPC」といえる設計となっている。
IBMの設計者たちは、今年10周年を迎える同社のノート型パソコン、ThinkPadシリーズの次世代を見据え、軽量、性能、バッテリ寿命といった重要な特徴を犠牲にすることなく、同シリーズをより使いやすいものにするために研究を重ねてきた。
「エルゴノミクス(人間工学)の分野を研究し、ノート型パソコンの使いやすさを向上させることが目標だった」と語るのは、同社のPersonal Systems Group(PSG)のPC設計担当ディレクター、David Hill。「今日、所有する唯一のコンピュータがノート型という人が多い。彼らはノート型パソコンを様々な用途に使用する。そこで我々は、これまでと違ったことをいくつかやろうとした」(Hill)
ThinkPadの新機種の1つは、まるでミニデスクトップPCのようなデザインに変わる。二枚貝の貝殻のように開くが、1度開くとキーボードを取り外して使用でき、さらにスクリーンも特別な蝶つがいで、より快適な高さに調節できるようになっている。その他、スクリーンやキーボードについても、様々な配置の仕方が可能という。
「このデザインでは、使い方について異なるエルゴノミクスを実現でき、さらにこれまでと違ったこともできる」(Hill)
今回発表されるもう1種のプロトタイプには、特別な二重の蝶つがいがついており、ユーザーはキーボードを上方に傾け、前方にスライドさせることによって、より快適にタイピングを行うことができる。また、ディスプレイの高さもおよそ3インチ上昇する。ただし、キーボードは取り外しできない。
Hillは、「従来のThinkPadと同じ要領で使用可能」と述べた上で、「今までと異なるのは、そのままノート型PCのように使うか、あるいはディスプレイを引き上げてデスクトップPCのように使うかを、ユーザーが選べる点だ」と語った。
各メーカーは時折、ノート型PCのプロトタイプを発表する。例えばIntelも、複数の蝶つがいを使用したタブレット型PC 「Florence」のプロトタイプといった、ノート型PCのデザインをよく大々的に宣伝している。しかし、たとえ新デザインが多くの関心を呼んでも、そのデザインを採用した新モデルが直ちに商品化されるとは限らない。
IBMは今週、ニューヨークのマンハッタンで開催される技術見本市/カンファレンス、TechXNYの中で開く非公式な会議の席上で、顧客にこのプロトタイプ2種を発表する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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